このツールで計算する申告書
年末調整では、従業員が勤務先に申告書を出し、勤務先はその金額で年税額を計算します。このツールは、そのうち金額の計算が必要な2枚の記入欄を、令和8年分の様式の欄の名前どおりに求めます。
| 申告書 | このツールで求める欄 |
|---|---|
| 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書 | あなた・配偶者・特定親族の「本年中の合計所得金額の見積額」(給与所得の所得金額)、判定、区分Ⅰ、基礎控除の額、区分Ⅱ、配偶者控除の額・配偶者特別控除の額、特定親族特別控除の額 |
| 給与所得者の保険料控除申告書 | 生命保険料の A〜E、①〜⑧、㋑㋺㋩、生命保険料控除額。地震保険料の Ⓑ・Ⓒ と地震保険料控除額。社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除の合計 |
扶養控除等(異動)申告書には金額の計算欄がほとんどないため、このツールでは扱いません。申告書を受け取った後の年税額・還付金の計算は 年末調整 計算ツールで行います。
基礎控除申告書の「所得金額」の計算
「あなたの本年中の合計所得金額の見積額の計算」欄には、⑴ 給与所得と ⑵ 給与所得以外の所得の合計額を書きます。⑴の「収入金額」は本年中の給与・賞与の見積額(2か所以上から受けるときは合計)、「所得金額」は次の表で求めた給与所得です。660万円未満は所得税法別表第五の金額で、申告書の「給与所得の計算欄」と同じです(国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」36・47〜54ページ、基礎控除申告書の記載例)。
| 給与の収入金額(A) | 給与所得の金額(令和8年分) |
|---|---|
| 740,999円以下 | 0円 |
| 741,000円〜2,190,999円 | A − 740,000円 |
| 2,191,000円〜2,192,999円 | 1,451,000円 |
| 2,193,000円〜2,195,999円 | 1,453,000円 |
| 2,196,000円〜2,199,999円 | 1,456,000円 |
| 2,200,000円〜3,599,999円 | A ÷ 4(千円未満切捨て)= B、B × 2.8 − 80,000円 |
| 3,600,000円〜6,599,999円 | A ÷ 4(千円未満切捨て)= B、B × 3.2 − 440,000円 |
| 6,600,000円〜8,499,999円 | A × 0.9 − 1,100,000円(1円未満切捨て) |
| 8,500,000円以上 | A − 1,950,000円(所得金額調整控除がある人はさらにその額を引く) |
例えば給与の収入金額 4,800,000円なら、4,800,000 ÷ 4 = 1,200,000、1,200,000 × 3.2 − 440,000 = 3,400,000円です。⑵には事業所得・不動産所得・年金などの雑所得を所得金額(収入から経費や公的年金等控除額を引いた額)で書きます。非課税の所得、源泉分離課税の利子、確定申告をしないことを選んだ配当などは含めません(同 9〜10ページ)。
判定・区分Ⅰ・基礎控除の額
合計所得金額の見積額を「控除額の計算」の表に当てはめ、基礎控除の額を書きます。配偶者控除等申告書を出す人は、900万円以下なら A、950万円以下なら B、1,000万円以下なら C を「区分Ⅰ」に書きます(1,000万円を超えると配偶者控除・配偶者特別控除は受けられません)。
| 合計所得金額の見積額(令和8年分) | 区分Ⅰ | 基礎控除の額 |
|---|---|---|
| 489万円以下 | A | 104万円 |
| 489万円超 655万円以下 | A | 67万円 |
| 655万円超 900万円以下 | A | 62万円 |
| 900万円超 950万円以下 | B | 62万円 |
| 950万円超 1,000万円以下 | C | 62万円 |
| 1,000万円超 2,350万円以下 | — | 62万円 |
| 2,350万円超 2,400万円以下 | — | 48万円 |
| 2,400万円超 2,450万円以下 | — | 32万円 |
| 2,450万円超 2,500万円以下 | — | 16万円 |
給与だけなら、基礎控除104万円は収入665万5,556円以下、67万円は850万円以下です(同 3ページ)。
配偶者控除等申告書(区分Ⅱと控除額)
配偶者の合計所得金額の見積額も、基礎控除申告書と同じ方法で計算します。「判定」で区分Ⅱ(①〜④)を決め、区分Ⅰ(A〜C)と組み合わせて控除額を求めます。①・②なら「配偶者控除の額」、③・④なら「配偶者特別控除の額」に書きます(同 17〜18・55ページ)。
| 区分Ⅱ(配偶者の合計所得金額の見積額) | A | B | C |
|---|---|---|---|
| ① 62万円以下かつ70歳以上(昭和32年1月1日以前生) | 48万円 | 32万円 | 16万円 |
| ② 62万円以下かつ70歳未満 | 38万円 | 26万円 | 13万円 |
| ③ 62万円超 95万円以下 | 38万円 | 26万円 | 13万円 |
| ④ 95万円超 100万円以下 | 36万円 | 24万円 | 12万円 |
| ④ 100万円超 105万円以下 | 31万円 | 21万円 | 11万円 |
| ④ 105万円超 110万円以下 | 26万円 | 18万円 | 9万円 |
| ④ 110万円超 115万円以下 | 21万円 | 14万円 | 7万円 |
| ④ 115万円超 120万円以下 | 16万円 | 11万円 | 6万円 |
| ④ 120万円超 125万円以下 | 11万円 | 8万円 | 4万円 |
| ④ 125万円超 130万円以下 | 6万円 | 4万円 | 2万円 |
| ④ 130万円超 133万円以下 | 3万円 | 2万円 | 1万円 |
配偶者の収入が給与だけなら、136万円以下で配偶者控除、136万円超207万円以下で配偶者特別控除です。青色事業専従者として給与を受ける人・白色事業専従者は対象になりません。夫婦の双方がお互いに配偶者特別控除を受けることもできません。
特定親族特別控除申告書
19歳以上23歳未満(平成16年1月2日〜平成20年1月1日生)の親族(配偶者を除く)で、合計所得金額が62万円超123万円以下の人がいれば、1人ずつ合計所得金額の見積額と控除額を書きます。62万円以下なら扶養控除等申告書の「特定扶養親族」(63万円)です(同 11・19〜20・56ページ)。
| 特定親族の合計所得金額の見積額 | 給与だけの場合の収入金額 | 控除額 |
|---|---|---|
| 62万円超 85万円以下 | 136万円超 159万円以下 | 63万円 |
| 85万円超 90万円以下 | 159万円超 164万円以下 | 61万円 |
| 90万円超 95万円以下 | 164万円超 169万円以下 | 51万円 |
| 95万円超 100万円以下 | 169万円超 174万円以下 | 41万円 |
| 100万円超 105万円以下 | 174万円超 179万円以下 | 31万円 |
| 105万円超 110万円以下 | 179万円超 184万円以下 | 21万円 |
| 110万円超 115万円以下 | 184万円超 189万円以下 | 11万円 |
| 115万円超 120万円以下 | 189万円超 194万円以下 | 6万円 |
| 120万円超 123万円以下 | 194万円超 197万円以下 | 3万円 |
所得金額調整控除申告書
給与の収入金額が850万円を超え、①あなた自身が特別障害者、②同一生計配偶者が特別障害者、③扶養親族が特別障害者、④扶養親族が年齢23歳未満(平成16年1月2日以後生。16歳未満を含む)のいずれかに当たる人が出します。控除額は(給与の収入金額(1,000万円まで)− 850万円)× 10%(1円未満切上げ、最高15万円)で、基礎控除申告書の⑴所得金額はこの控除後の金額を書きます。夫婦とも850万円を超えていれば、同じ子について2人とも受けられます(同 16・19〜20・37ページ)。
保険料控除申告書:生命保険料控除の計算
生命保険料は「一般の生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」に分け、控除証明書の適用制度が新(平成24年1月1日以後の契約)か旧(平成23年12月31日以前の契約)かで計算式を使い分けます。金額は本年中に支払った保険料から剰余金・割戻金を引いた額(控除証明書の「証明額」)です。控除額の1円未満の端数は切り上げます(同 21〜24ページ、保険料控除申告書の表面)。
| 計算式Ⅰ(新保険料等: A・C・D) | 控除額 |
|---|---|
| 20,000円以下 | 全額 |
| 20,001円〜40,000円 | × 1/2 + 10,000円 |
| 40,001円〜80,000円 | × 1/4 + 20,000円 |
| 80,001円以上 | 一律 40,000円 |
| 計算式Ⅱ(23歳未満の扶養親族がいる場合の新保険料等: A) | 控除額 |
|---|---|
| 30,000円以下 | 全額 |
| 30,001円〜60,000円 | × 1/2 + 15,000円 |
| 60,001円〜120,000円 | × 1/4 + 30,000円 |
| 120,001円以上 | 一律 60,000円 |
| 計算式Ⅲ(旧保険料等: B・E) | 控除額 |
|---|---|
| 25,000円以下 | 全額 |
| 25,001円〜50,000円 | × 1/2 + 12,500円 |
| 50,001円〜100,000円 | × 1/4 + 25,000円 |
| 100,001円以上 | 一律 50,000円 |
欄の書き方(①〜⑧・㋑㋺㋩)
- 一般の生命保険料: 新の合計 A、旧の合計 B。23歳未満の扶養親族がいなければ ① = Aを計算式Ⅰ、③ = Bを計算式Ⅲ、④ = ①+③(最高4万円)で、㋑ = ③と④のいずれか大きい金額
- 23歳未満の扶養親族がいる場合(令和8年分・令和9年分の特例): ① と ④ は使わず、② = Aを計算式Ⅱ、⑤ = ②+③(最高6万円)で、㋑ = ⑤の金額。☆欄に23歳未満の扶養親族(2人以上ならいずれか1人)の氏名・生年月日などを書きます。夫婦の両方がこの特例を受けられます
- 介護医療保険料: 合計 C を計算式Ⅰに当てはめた額が ㋺(最高4万円)
- 個人年金保険料: 新の合計 D、旧の合計 E。⑥ = Dを計算式Ⅰ、⑦ = Eを計算式Ⅲ、⑧ = ⑥+⑦(最高4万円)で、㋩ = ⑦と⑧のいずれか大きい金額
- 生命保険料控除額 = ㋑+㋺+㋩(最高12万円。特例があっても12万円のまま)
「23歳未満の扶養親族」は、生計を一にする平成16年1月2日以後生の親族(配偶者を除く)で合計所得金額62万円以下(給与だけなら収入136万円以下)の人です。所得が62万円を超える特定親族は含みません(保険料控除申告書の裏面)。
地震保険料控除・社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除
- 地震保険料控除: Ⓑ 地震保険料の合計は全額(最高5万円)。Ⓒ 旧長期損害保険料(平成18年12月31日までに契約した、満期返戻金のある保険期間10年以上の損害保険など)の合計は、1万円以下なら全額、1万円を超えると Ⓒ × 1/2 + 5,000円(最高1万5千円)。Ⓑ+Ⓒの金額が地震保険料控除額で、最高5万円です。1つの契約が両方に当たるときは、どちらか一方を選んで計算します(同 25〜26ページ)
- 社会保険料控除: あなたが直接支払った国民年金保険料・国民年金基金の掛金・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療の保険料などを書き、全額が控除額です。生計を一にする家族の分をあなたが払ったものも含みます。給与から差し引かれた社会保険料は書きません(同 26〜27ページ)
- 小規模企業共済等掛金控除: 小規模企業共済、iDeCo(個人型確定拠出年金)、企業型確定拠出年金の加入者掛金、心身障害者扶養共済の掛金のうち、あなたが直接支払った額。全額が控除額で、給与から差し引かれた分は書きません(同 27〜28ページ)
国税庁の記載例で検算
令和8年分の各申告書の記載例(国税庁)の数字を入れると、記載例と同じ金額になります。
保険料控除申告書の記載例
| 一般の生命保険料 新 80,000円(23歳未満の扶養親族あり)→ ② 計算式Ⅱ | 50,000円 |
| 一般の生命保険料 旧 35,000円 → ③ 計算式Ⅲ | 30,000円 |
| ⑤ ②+③ = 80,000円 → 最高6万円 → ㋑ | 60,000円 |
| 介護医療保険料 80,000円 → ㋺ | 40,000円 |
| 個人年金保険料 新 30,000円 → ⑥/旧 90,000円 → ⑦ | 25,000円/47,500円 |
| ⑧ ⑥+⑦ = 72,500円 → 最高4万円、㋩ = ⑦と⑧の大きい方 | 47,500円 |
| 生命保険料控除額 ㋑+㋺+㋩ = 147,500円 → 最高12万円 | 120,000円 |
| 地震保険料 42,000円+旧長期損害保険料 14,800円(→ 12,400円)= 54,400円 | |
| 地震保険料控除額(最高5万円) | 50,000円 |
基礎控除申告書(兼 配偶者控除等・特定親族特別控除・所得金額調整控除申告書)の記載例
| あなたの給与の収入金額 8,970,000円(23歳未満の扶養親族あり)→ 所得金額調整控除 47,000円 の控除後の所得金額 | 6,973,000円 |
| 判定 655万円超 900万円以下・区分Ⅰ A → 基礎控除の額 | 620,000円 |
| 配偶者の給与の収入金額 1,240,000円 → 所得金額 | 500,000円 |
| 区分Ⅱ ②(62万円以下・70歳未満)→ 配偶者控除の額 | 380,000円 |
| 特定親族の合計所得金額の見積額 1,000,000円 → 特定親族特別控除の額 | 410,000円 |
この計算は、本ページの計算と同じ関数でビルド時に求めた値です。
よくある質問
基礎控除申告書の「所得金額」には何を書きますか?
給与所得の欄には、本年中の給与の収入金額(見積額)から給与所得控除を引いた「給与所得の金額」を書きます。収入金額そのものではありません。660万円未満は申告書の「給与所得の計算欄」(所得税法別表第五と同じ)で計算します。給与以外に事業・不動産・年金などの所得があれば、⑵にその所得金額の合計を書き、⑴と⑵の合計が「合計所得金額の見積額」です。
見積額は12月の給与・賞与がまだ決まっていなくても書けますか?
書けます。直近の給与明細などから、1月〜12月の給与・賞与の総額を見積もって書きます(他の勤務先からも給与を受けている場合は合計)。基礎控除・配偶者控除・特定親族特別控除などは、この見積額で判定します。
生命保険料控除の「新」「旧」はどこで分かりますか?
保険会社から届く生命保険料控除証明書の「適用制度」欄に「新制度」「旧制度」と書かれています。平成24年1月1日以後に締結した契約は新、平成23年12月31日以前の契約は旧です(旧の契約でも、平成24年以後に更新・特約の付加をすると新になる場合があります)。
23歳未満の子がいると生命保険料控除はいくらになりますか?
令和8年分・令和9年分は、23歳未満の扶養親族(16歳未満の子を含む)がいれば、一般の生命保険料のうち新保険料等の控除額を計算式Ⅱで計算し、上限が4万円から6万円になります(年間12万円超の支払で6万円)。介護医療・個人年金はそれぞれ最高4万円のままで、3つの合計の上限12万円も変わりません。夫婦の両方が受けられます。
令和8年11月30日以前に年末調整をする場合はどうなりますか?
年の中途で死亡退職した人、海外転勤で非居住者になる人などの年末調整を令和8年11月30日以前に行う場合は、基礎控除の引上げなどの改正前の金額(令和7年分と同じ)で計算します。このツールは令和8年12月に行う年末調整(改正後)の金額で計算しています(国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等に関するQ&A」Q1-3)。
このツールで年末調整の還付金も分かりますか?
このページは申告書に書く金額だけを計算します。年税額と還付金(追加徴収額)は、結果の下のリンクから年末調整 計算ツールに値を渡して計算できます。社会保険料(給与から差し引かれた分)・源泉徴収済みの税額・扶養控除の人数はそちらで入力してください。
出典
- 国税庁 令和8年分 年末調整のしかた(PDF。3〜4・9〜11・16〜28・36〜37・47〜56ページ)
- 国税庁 令和8年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書(PDF)
- 国税庁 同 記載例(PDF)
- 国税庁 令和8年分 給与所得者の保険料控除申告書(PDF。表面の計算式Ⅰ〜Ⅲ・裏面の特例の注意)
- 国税庁 同 記載例(PDF)
- 国税庁 各種申告書・記載例(扶養控除等申告書など)
- 国税庁 令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A(PDF)
- 国税庁 No.1140 生命保険料控除
- 国税庁 No.1145 地震保険料控除
- 国税庁 No.1199 基礎控除
- 国税庁 No.1177 特定親族特別控除
- 国税庁 No.1410 給与所得控除
- 計算方法の解説(ISZ GROUP): 所得税と年末調整の計算方法(令和8年分)— 給与所得控除・基礎控除・年収の壁
更新履歴
- 2026/10/26: 公開(令和8年分の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書、保険料控除申告書の各欄。国税庁の記載例2件と一致を確認)
このツールは公表された算式・料率による一般的な計算で、個別の税務相談に代わるものではありません。料率・税額表は改定されることがあります。実際の申告・納付・給与計算では、国税庁などの最新の資料をご確認のうえ、専門家にご相談ください。計算は入力した端末の中だけで行い、入力内容は送信・保存しません。