計算方法
健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金・厚生年金保険の保険料は、毎月の給与そのものではなく、標準報酬月額(報酬月額を等級に当てはめた金額)に料率を掛けて求めます。雇用保険料だけは、その月に実際に支払う賃金の額に料率を掛けます。
令和8年度の料率
| 保険料 | 労使合計 | 従業員負担 | 適用 |
|---|---|---|---|
| 健康保険(協会けんぽ) | 9.21〜10.55% | 折半 | 令和8年3月分〜(都道府県ごと・下の表) |
| 介護保険(協会けんぽ) | 1.62% | 0.81% | 令和8年3月分〜・40歳以上65歳未満 |
| 子ども・子育て支援金(協会けんぽ) | 0.23% | 0.115% | 令和8年4月分〜 |
| 厚生年金保険 | 18.3% | 9.15% | 平成29年9月分〜固定 |
| 雇用保険(一般の事業) | 13.5/1000 | 5/1000 | 令和8年4月1日以後に締日がある賃金〜 |
| 子ども・子育て拠出金 | 0.36% | 0(事業主のみ) | 厚生年金の被保険者がいる事業主 |
雇用保険料率は、農林水産・清酒製造の事業と建設の事業では一般の事業より高く定められています。このツールは一般の事業の率で計算します。
協会けんぽ 令和8年度 都道府県単位保険料率(令和8年3月分〜令和9年2月分)
| 都道府県 | 健康保険料率 | 従業員負担 | 介護保険込み (40〜64歳) | 従業員負担 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 10.28% | 5.14% | 11.9% | 5.95% |
| 青森県 | 9.85% | 4.925% | 11.47% | 5.735% |
| 岩手県 | 9.51% | 4.755% | 11.13% | 5.565% |
| 宮城県 | 10.1% | 5.05% | 11.72% | 5.86% |
| 秋田県 | 10.01% | 5.005% | 11.63% | 5.815% |
| 山形県 | 9.75% | 4.875% | 11.37% | 5.685% |
| 福島県 | 9.5% | 4.75% | 11.12% | 5.56% |
| 茨城県 | 9.52% | 4.76% | 11.14% | 5.57% |
| 栃木県 | 9.82% | 4.91% | 11.44% | 5.72% |
| 群馬県 | 9.68% | 4.84% | 11.3% | 5.65% |
| 埼玉県 | 9.67% | 4.835% | 11.29% | 5.645% |
| 千葉県 | 9.73% | 4.865% | 11.35% | 5.675% |
| 東京都 | 9.85% | 4.925% | 11.47% | 5.735% |
| 神奈川県 | 9.92% | 4.96% | 11.54% | 5.77% |
| 新潟県 | 9.21% | 4.605% | 10.83% | 5.415% |
| 富山県 | 9.59% | 4.795% | 11.21% | 5.605% |
| 石川県 | 9.7% | 4.85% | 11.32% | 5.66% |
| 福井県 | 9.71% | 4.855% | 11.33% | 5.665% |
| 山梨県 | 9.55% | 4.775% | 11.17% | 5.585% |
| 長野県 | 9.63% | 4.815% | 11.25% | 5.625% |
| 岐阜県 | 9.8% | 4.9% | 11.42% | 5.71% |
| 静岡県 | 9.61% | 4.805% | 11.23% | 5.615% |
| 愛知県 | 9.93% | 4.965% | 11.55% | 5.775% |
| 三重県 | 9.77% | 4.885% | 11.39% | 5.695% |
| 滋賀県 | 9.88% | 4.94% | 11.5% | 5.75% |
| 京都府 | 9.89% | 4.945% | 11.51% | 5.755% |
| 大阪府 | 10.13% | 5.065% | 11.75% | 5.875% |
| 兵庫県 | 10.12% | 5.06% | 11.74% | 5.87% |
| 奈良県 | 9.91% | 4.955% | 11.53% | 5.765% |
| 和歌山県 | 10.06% | 5.03% | 11.68% | 5.84% |
| 鳥取県 | 9.86% | 4.93% | 11.48% | 5.74% |
| 島根県 | 9.94% | 4.97% | 11.56% | 5.78% |
| 岡山県 | 10.05% | 5.025% | 11.67% | 5.835% |
| 広島県 | 9.78% | 4.89% | 11.4% | 5.7% |
| 山口県 | 10.15% | 5.075% | 11.77% | 5.885% |
| 徳島県 | 10.24% | 5.12% | 11.86% | 5.93% |
| 香川県 | 10.02% | 5.01% | 11.64% | 5.82% |
| 愛媛県 | 9.98% | 4.99% | 11.6% | 5.8% |
| 高知県 | 10.05% | 5.025% | 11.67% | 5.835% |
| 福岡県 | 10.11% | 5.055% | 11.73% | 5.865% |
| 佐賀県 | 10.55% | 5.275% | 12.17% | 6.085% |
| 長崎県 | 10.06% | 5.03% | 11.68% | 5.84% |
| 熊本県 | 10.08% | 5.04% | 11.7% | 5.85% |
| 大分県 | 10.08% | 5.04% | 11.7% | 5.85% |
| 宮崎県 | 9.77% | 4.885% | 11.39% | 5.695% |
| 鹿児島県 | 10.13% | 5.065% | 11.75% | 5.875% |
| 沖縄県 | 9.44% | 4.72% | 11.06% | 5.53% |
健康保険料率の都道府県は、従業員の住所ではなく事業所の所在地で決まります。支店ごとに適用事業所になっている場合は、それぞれの所在地の料率です。
計算例(東京都・報酬月額300,000円・令和8年9月分)
報酬月額300,000円は標準報酬月額 300,000円(健康保険 第22級・厚生年金 第19級)です。
| 項目 | 30歳 従業員 | 45歳 従業員 | 45歳 事業主 |
|---|---|---|---|
| 健康保険料(介護保険料を含む) | 14,775 | 17,205 | 17,205 |
| 子ども・子育て支援金 | 345 | 345 | 345 |
| 厚生年金保険料 | 27,450 | 27,450 | 27,450 |
| 雇用保険料 | 1,500 | 1,500 | 2,550 |
| 子ども・子育て拠出金 | — | — | 1,080 |
| 合計 | 44,070 | 46,500 | 48,630 |
45歳の場合、健康保険料は 300,000円 ×(9.85% + 1.62%)÷ 2 = 17,205円です。同じ条件で大阪府(10.13%)なら 17,625円になります。
報酬月額が高い場合(東京都・1,200,000円・62歳)
健康保険の標準報酬月額は 1,210,000円(第47級)、厚生年金は上限の 650,000円(第32級)です。従業員負担は 健康保険料 69,393円(1,210,000円 × 11.47% ÷ 2 = 69,393.5円 → 50銭以下なので切捨て)、子ども・子育て支援金 1,391円、厚生年金保険料 59,475円、雇用保険料 6,000円で、合計 136,259円です。
端数処理と事業主負担
- 従業員負担を給与から控除する場合は、50銭以下を切り捨て、50銭を超える部分を切り上げます(現金で徴収する場合は50銭未満切捨て・50銭以上切上げ)。労使の特約があればそれに従います。
- 会社が納付する保険料は、年金事務所から届く納入告知書の額です。これは全員の標準報酬月額の合計に料率を掛けて求める(1円未満切捨て)ため、1人ずつ計算した額の合計とは一致しないことがあります。事業主負担は「納付額 − 従業員負担の合計」です。
- 雇用保険料の従業員負担は、賃金の額に料率を掛けて50銭以下切捨て・50銭超切上げです。
法定福利費の仕訳
事業主負担分は法定福利費、従業員から預かった分は預り金で処理するのが一般的です。上の45歳の例(9月分を10月の給与から控除し、10月末に納付)なら次のとおりです。
| 時期 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 10月の給与支給 | 給料手当 300,000 | 預り金(社会保険料)45,000 預り金(雇用保険料)1,500 預り金(源泉所得税)/普通預金 |
| 10月末の納付 | 預り金(社会保険料)45,000 法定福利費 46,080 | 普通預金 91,080 |
健康保険・厚生年金・子ども・子育て支援金・拠出金の納付額 91,080円は、300,000円 ×(11.47% + 0.23% + 18.3% + 0.36%)で求められます。雇用保険料は労働保険の年度更新で1年分をまとめて申告・納付するので、事業主負担は年度更新の納付時(または月ごとの見積り)で法定福利費にします。発生主義で月次決算をする場合は、9月分の事業主負担を9月末に未払費用として計上します。
標準報酬月額の決め方
- 資格取得時決定: 入社時に、見込みの報酬月額(残業代の見込みを含む)で決めます。
- 定時決定(算定基礎届): 毎年4月・5月・6月に支払った報酬の平均で決め、その年の9月分から翌年8月分まで使います。
- 随時改定(月額変更届): 固定的賃金が変わり、3か月の平均が2等級以上変わったときに、変動から4か月目の分から改定します。
報酬には通勤手当(現物支給の定期券を含む)や残業代も含みます。所得税では非課税の通勤手当も、社会保険料では報酬になる点に注意してください。
年齢による違い
- 40歳: 40歳に達した月(誕生日の前日の属する月)の分から介護保険料がかかります。1日生まれの人は前月の分からです。
- 65歳: 65歳に達した月の分から介護保険料は給与から控除しません(市区町村が徴収)。
- 70歳: 厚生年金保険の被保険者でなくなり、厚生年金保険料と子ども・子育て拠出金はかかりません。在職老齢年金の調整のため、70歳以上被用者の届出は必要です。
- 75歳: 健康保険の被保険者でなくなり、後期高齢者医療制度に移ります。健康保険料と子ども・子育て支援金はかかりません。
よくある質問
子ども・子育て支援金はいつから、いくらかかりますか?
2026年(令和8年)4月分の保険料からです。協会けんぽの令和8年度の支援金率は0.23%で、労使折半です。標準報酬月額300,000円なら従業員・事業主ともに345円です。翌月徴収の会社では、5月に支給する給与から控除が始まります。健康保険組合の場合は組合が定める率です。
子ども・子育て支援金と子ども・子育て拠出金は何が違いますか?
支援金は健康保険料と一緒に徴収され、従業員と事業主が折半で負担します。拠出金は以前からあるもので、厚生年金保険料と一緒に事業主だけが負担します(令和8年度 0.36%)。どちらも事業主負担分は法定福利費です。
役員の社会保険料はどう計算しますか?
法人の役員も健康保険・厚生年金保険の被保険者になり、計算方法は従業員と同じです。雇用保険は原則として加入できないため、雇用保険料はかかりません。このツールでは「役員など(加入なし)」を選ぶと雇用保険料を0円にします。
通勤手当は社会保険料の計算に含めますか?
含めます。健康保険・厚生年金の報酬月額にも、雇用保険料の賃金にも通勤手当が入ります。所得税の計算では一定額まで非課税になるので、扱いが異なります。
保険料の対象月と給与から控除する月がずれるのはなぜですか?
社会保険料はその月の分を翌月末までに納付するしくみで、給与から控除できるのは前月分の保険料です(翌月徴収)。そのため10月の給与からは9月分を控除するのが一般的です。月末締め当月払いの会社などで当月分を控除する例もありますが、退職時に2か月分を控除する場面などで差が出ます。
健康保険組合に加入している場合はどうすればいいですか?
「健康保険組合」を選び、組合から通知された健康保険料率・介護保険料率・子ども・子育て支援金率(労使合計と被保険者負担)を入力してください。組合によっては事業主負担の割合が大きく、被保険者負担が折半より少ないことがあります。厚生年金保険料と雇用保険料は協会けんぽと同じです。
出典
- 協会けんぽ 令和8年度保険料額表(令和8年3月分から)
- 日本年金機構 厚生年金保険料額表
- 日本年金機構 標準報酬月額・標準賞与額とは?
- 日本年金機構 随時改定(月額変更届)
- 厚生労働省 雇用保険料率について
- こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度について
- 計算方法の解説(ISZ GROUP): 社会保険料の計算方法(令和8年度)— 健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金・厚生年金・雇用保険
更新履歴
- 2026/10/23: 公開(協会けんぽ 令和8年度保険料率・子ども・子育て支援金・令和8年度 雇用保険料率)
このツールは公表された算式・料率による一般的な計算で、個別の税務相談に代わるものではありません。料率・税額表は改定されることがあります。実際の申告・納付・給与計算では、国税庁などの最新の資料をご確認のうえ、専門家にご相談ください。計算は入力した端末の中だけで行い、入力内容は送信・保存しません。