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消費税 納付税額の比較ツール(一般課税・簡易課税・2割特例・3割特例)

最終更新: 2026/10/23 / 消費税法・平成28年改正法附則51条の2(2割特例)・51条の3(3割特例、令和8年度税制改正)

計算する

事業者と課税期間
事業者
個人事業者は1月1日〜12月31日。2割特例・3割特例が使える期間かの判定に使います
売上(課税売上・税込)
簡易課税の事業区分
返品・値引き(売上に係る対価の返還等)は差し引いた純額で入力してください
仕入(一般課税で控除できる消費税額)
入力の方法
インボイスの税額の合計(経過措置の80%・70%控除は控除できる額で)。課税売上割合が95%未満の場合は、控除できる額にしてから入力します
適用要件の判定(わからなければ空欄・「わからない」のままで計算できます)
個人事業者は前々年、法人は前々事業年度の課税売上高(税抜。基準期間に免税事業者だった場合は税込のまま)
インボイスの登録がなければ免税事業者か
2割特例・3割特例は、インボイス登録で免税事業者から課税事業者になった事業者が対象です
消費税簡易課税制度選択届出書

4つの方式の計算方法

消費税の納付税額は、売上の消費税額から「控除対象仕入税額」を差し引いて求めます。方式の違いは、この控除対象仕入税額の求め方だけです。

課税標準額 = 税込の課税売上 × 100/110(8%は 100/108) … 千円未満切捨て 売上の消費税額(国税)= 課税標準額 × 7.8%(8%は 6.24%) 差引税額(国税)= 売上の消費税額 − 控除対象仕入税額 … 百円未満切捨て 地方消費税 = 差引税額 × 22/78 … 百円未満切捨て 納付税額 = 差引税額 + 地方消費税
方式控除対象仕入税額主な要件
一般課税(本則課税)実際の課税仕入れの消費税額(インボイス等の保存が必要)なし。還付を受けられるのは一般課税だけ
簡易課税売上の消費税額 × みなし仕入率(90%〜40%)基準期間の課税売上高5,000万円以下・届出書の事前提出・原則2年間継続
2割特例売上の消費税額 × 80%(納付は売上税額の2割)令和5年10月1日〜令和8年9月30日の日を含む課税期間・インボイス登録で課税事業者になった・基準期間1,000万円以下
3割特例売上の消費税額 × 70%(納付は売上税額の3割)個人事業者の令和9年分・令和10年分・インボイス登録で課税事業者になった・基準期間1,000万円以下

計算例(税込売上 11,000,000円・10%のみ、仕入税額 400,000円、簡易課税は第5種)

課税標準額は 10,000,000円、売上の消費税額(国税)は 780,000円です。

方式控除対象仕入税額差引税額地方消費税納付税額
一般課税312,000468,000132,000600,000
簡易課税(第5種 50%)390,000390,000110,000500,000
2割特例624,000156,00044,000200,000
3割特例546,000234,00066,000300,000

一般課税の控除対象仕入税額は、仕入税額(国税+地方)400,000円 × 78/100 = 312,000円です。

簡易課税の事業区分とみなし仕入率

区分主な事業みなし仕入率
第1種事業卸売業90%
第2種事業小売業、農業・林業・漁業(飲食料品の譲渡)80%
第3種事業製造業・建設業・農林漁業(飲食料品以外)・鉱業・電気ガス等70%
第4種事業飲食店業・その他の事業60%
第5種事業運輸通信業・金融保険業・サービス業50%
第6種事業不動産業40%

小売業(第2種・80%)や卸売業(第1種・90%)では、3割特例(70%控除)より簡易課税の方が納付税額は少なくなります。逆にサービス業(第5種・50%)や不動産業(第6種・40%)では、3割特例の方が有利です。

事業区分が2つ以上ある場合(75%ルール)

複数の事業を営んでいるときは、事業区分ごとの売上の消費税額にそれぞれのみなし仕入率を掛ける原則計算のほか、

  • 1種類の事業の課税売上高が全体の75%以上 → その事業のみなし仕入率を全体に適用
  • 2種類の事業の課税売上高の合計が全体の75%以上 → その2種類のうち高い方のみなし仕入率をその事業に、低い方の率をそれ以外の事業に適用

のうち、控除額が最も大きい計算式を選べます(付表5-3)。このツールはすべての計算式を比べて、最も有利なものを使います。

2割特例・3割特例が使える事業者

どちらも、インボイス発行事業者の登録をしなければ免税事業者だった事業者のための経過措置です。事前の届出は不要で、確定申告書に適用を受ける旨を付記するだけで使えます。課税期間ごとに使うかどうかを選べます。

  • 2割特例: 令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日を含む各課税期間(個人事業者は令和8年分まで、3月決算法人は令和9年3月期まで)
  • 3割特例(令和8年度税制改正): 個人事業者の令和9年分・令和10年分。基準期間(令和9年分なら令和7年、令和10年分なら令和8年)の課税売上高が1,000万円以下であること。法人は対象外

次の課税期間は、いずれも使えません。

  • 基準期間の課税売上高が1,000万円を超える課税期間
  • 特定期間(前年1〜6月など)の課税売上高・給与が1,000万円を超えて課税事業者になる課税期間
  • 資本金1,000万円以上の新設法人、調整対象固定資産・高額特定資産を一般課税で取得して課税事業者が続く課税期間
  • 課税期間を1か月・3か月に短縮している課税期間

特例のあと簡易課税に移るとき

簡易課税制度選択届出書は、原則として適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに提出します。ただし、2割特例・3割特例を使った課税期間の翌課税期間は、その翌課税期間の確定申告期限までに届出書を出せば、その課税期間から簡易課税を使えます(翌課税期間が令和8年9月30日以前に終わる場合は、その課税期間の末日まで)。簡易課税は2年間継続して適用する必要があります。

比較するときの注意

  • 設備投資などで仕入税額が売上税額より大きいときは、一般課税なら還付を受けられますが、簡易課税・2割特例・3割特例では還付はありません。
  • 一般課税の仕入税額は、課税売上割合が95%以上(かつ課税売上高5億円以下)で全額控除できる前提です。95%未満なら個別対応方式・一括比例配分方式で控除できる額にしてから入力してください。
  • 免税事業者など登録番号のない相手からの仕入は、経過措置の割合(令和8年10月1日以後は70%)だけ控除できます。
  • 令和9年4月1日〜令和11年3月31日の飲食料品の税率を1%に引き下げる法案(令和8年9月15日閣議決定の大綱)があります。成立した場合の1%の売上は、このツールでは計算していません。

よくある質問

2割特例と簡易課税は、どちらが有利ですか?

2割特例は売上税額の80%を控除します。みなし仕入率が80%未満の第3種〜第6種なら2割特例の方が納付税額は少なく、第2種(小売業など・80%)は同じ額、第1種(卸売業・90%)なら簡易課税の方が少なくなります。

3割特例はどんな人が使えますか?

インボイス登録により免税事業者から課税事業者になった個人事業者で、基準期間(2年前)の課税売上高が1,000万円以下の人が、令和9年分・令和10年分の申告で使えます。法人は使えません。事前の届出は不要です。

法人は2割特例のあと、どうなりますか?

法人は令和8年9月30日を含む課税期間(3月決算なら令和9年3月期)で2割特例が終わり、3割特例もありません。その後は一般課税か簡易課税です。簡易課税にするなら、2割特例を使った翌課税期間の申告期限までに届出書を提出すれば、その課税期間から適用できます。

簡易課税の届出をしていても、2割特例・3割特例を使えますか?

使えます。簡易課税制度選択届出書を出していても、申告のときに2割特例(3割特例)を選べます。ただし、届出の効力がある課税期間(基準期間の課税売上高5,000万円以下)は一般課税では申告できず、簡易課税と特例のどちらかになります。

事業区分が2つ以上あるときは、どう入力しますか?

「2つ以上(区分ごとに入力)」を選び、第1種〜第6種の区分ごとに10%・8%の税込売上を入力してください。原則計算と75%以上の特例計算をすべて比べ、控除額が最も大きい計算式で簡易課税を計算します。

出典

更新履歴

  • 2026/10/23: 公開(一般課税・簡易課税・2割特例・3割特例の比較、事業区分が2以上の75%特例、適用要件の判定)

このツールは公表された算式・料率による一般的な計算で、個別の税務相談に代わるものではありません。料率・税額表は改定されることがあります。実際の申告・納付・給与計算では、国税庁などの最新の資料をご確認のうえ、専門家にご相談ください。計算は入力した端末の中だけで行い、入力内容は送信・保存しません。

計算の次は、記帳も自動に。

ISZ™ 仕訳AI は税理士事務所のための AI 自動仕訳・記帳自動化サービスです。顧問先はスマホで撮って送るだけ。AI が読み取って仕訳にし、「要確認」だけを確認すれば、決算書・法人税や消費税の申告書まで同じ流れで作れます。会計・申告の機能は無料で、AI の読み取りも登録だけで100枚まで無料・クレジットカード不要。

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