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退職金の税金 計算ツール(退職所得控除・源泉徴収税額・住民税)

最終更新: 2026/10/23 / 所得税法第30条・第201条、令和8年分 源泉徴収税額表(退職所得)、地方税法第328条の2〜6

計算する

税金を差し引く前の支給額。「2000万」のようにも入力できます
支払日の年分の税額表で計算します(令和8年分の速算表)
勤続期間の入力
1か月に満たない日数があるときも1か月以上を選んでください(端数は1年に切上げ)
退職するときの立場
役員等 = 取締役・監査役・執行役など法人税法上の役員、国会議員・地方議員、公務員。役員等の場合は役員等としての勤続年数を入力します
退職の理由
障害退職は退職所得控除額に100万円を加算
「退職所得の受給に関する申告書」

計算方法

退職金は、ほかの所得と分けて課税(分離課税)されます。長年の勤務に報いる給付であることから、退職所得控除と2分の1課税で税負担が軽くなっています。

① 退職所得控除額 … 勤続年数(1年未満の端数は1年に切上げ)で決まる ② 課税退職所得金額 =(退職手当等の額 − 退職所得控除額)× 1/2 (1,000円未満切捨て) ③ 源泉徴収税額 =(② × 税率 − 控除額)× 102.1% (1円未満切捨て) ④ 住民税 = ② × 6%(市町村民税)+ ② × 4%(道府県民税) (それぞれ100円未満切捨て) ⑤ 手取り額 = 退職手当等の額 − ③ − ④

退職所得控除額

勤続年数退職所得控除額
20年以下40万円 × 勤続年数(80万円に満たない場合は80万円)
20年超800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年)
障害者になったことが直接の原因で退職した場合上の額 + 100万円

例えば勤続10年2か月なら11年として 40万円 × 11年 = 440万円、勤続30年なら 800万円 + 70万円 × 10年 = 1,500万円です。

2分の1にならない場合(勤続5年以下)

区分対象課税退職所得金額
一般退職手当等下の2つ以外(収入金額 − 退職所得控除額)× 1/2
特定役員退職手当等役員等としての勤続年数が5年以下の人の、その期間に対応する退職金収入金額 − 退職所得控除額(2分の1なし)
短期退職手当等役員等以外で勤続5年以下の人の退職金(2022年分以後)残額が300万円以下: × 1/2
300万円超: 150万円 +{収入金額 −(300万円 + 退職所得控除額)}

退職所得の源泉徴収税額の速算表(令和8年分)

課税退職所得金額(A)税率(B)控除額(C)
195万円以下5%0円
195万円超 330万円以下10%97,500円
330万円超 695万円以下20%427,500円
695万円超 900万円以下23%636,000円
900万円超 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超 4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

源泉徴収税額 =(A × B − C)× 102.1%(1円未満の端数切捨て)。102.1% は所得税に復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)を加えるためです。

計算例(国税庁の設例)

条件控除額課税退職所得源泉徴収税額住民税
一般退職・1,700万円・勤続29年6か月(→30年)1,500万円100万円51,050円100,000円
一般退職・800万円・勤続10年2か月(→11年)440万円180万円91,890円180,000円
一般退職・2,300万円・勤続29年2か月(→30年)1,500万円400万円380,322円400,000円
役員・800万円・役員等勤続4年3日(→5年)200万円600万円788,722円600,000円
従業員・600万円・勤続4年1か月(→5年)200万円250万円155,702円250,000円

源泉徴収税額は国税庁「源泉徴収税額表」(令和8年分)の設例とタックスアンサー No.2732 の例、住民税は市町村民税6%・道府県民税4%で計算した額です。「退職所得の受給に関する申告書」を出していない場合、800万円の退職金なら 800万円 × 20.42% = 1,633,600円が源泉徴収されます。

住民税(退職所得の分離課税)

退職金にかかる住民税は、ほかの所得とは別に、支払者が支払いのときに差し引いて(特別徴収)、翌月10日までに納入します。税率は市町村民税6%・道府県民税4%で、指定都市でも同じです(地方税法第328条の3・第50条の4)。課税退職所得金額は所得税と同じ計算で、納める先は退職した年の1月1日の住所地の市区町村です。

住民税は「退職所得申告書」(所得税の申告書と同じ様式)を出していなくても、退職所得控除を適用した同じ計算で特別徴収します(地方税法第328条の6第2項)。

2026年・2027年の改正

  • 確定拠出年金の一時金との調整(2026年1月1日以後): 退職金を受け取る年の前年以前9年内(改正前は4年内)に確定拠出年金(iDeCo・企業型DC)の老齢一時金を受け取っている場合も、勤続期間の重複部分を退職所得控除額から差し引く調整の対象になりました(令和8年1月1日以後に受け取る老齢一時金が対象)。
  • 防衛特別所得税(2027年分以後): 令和8年度税制改正で防衛特別所得税(基準所得税額の1%)が創設され、復興特別所得税の税率は1.1%に下がり期間が2047年まで延長されます。合計の負担は変わらないため、源泉徴収の102.1%・20.42%は2027年以後も同じです。
  • 退職所得の源泉徴収票(2026年1月1日以後): 2026年1月1日以後に支払う退職手当等は、受け取る全ての居住者の源泉徴収票を税務署へ提出することになりました(改正前は役員分のみ)。
  • 勤続20年超の退職所得控除(1年あたり70万円)の見直しは、2026年10月時点で法改正されていません。

よくある質問

勤続年数に1年未満の端数があるときはどうしますか?

1年未満の端数は1年に切り上げます。勤続10年2か月なら11年、勤続29年6か月なら30年です。1日でも端数があれば切り上げます。就職日(役員は就任日)から退職日までを、両方の日を含めて数えます。

「退職所得の受給に関する申告書」を出さないとどうなりますか?

退職所得控除も2分の1課税も考えずに、退職金の額の20.42%が源泉徴収されます。払い過ぎた税金は確定申告で精算(還付)できます。申告書を出していれば、正しい税額が源泉徴収されて課税関係が終わるため、原則として確定申告は不要です。

役員の退職金はどう違いますか?

役員等としての勤続年数が5年以下の人の退職金(特定役員退職手当等)は、2分の1課税がありません。役員等として5年を超えて勤めた人の退職金は、従業員と同じく2分の1になります。

短期退職手当等とは何ですか?

役員等以外の人で勤続年数が5年以下の人の退職金です。収入金額から退職所得控除額を引いた残額のうち、300万円を超える部分は2分の1になりません。2022年(令和4年)分以後の退職金に適用されています。

退職金に住民税はかかりますか?

かかります。課税退職所得金額の10%(市町村民税6%・道府県民税4%)を、退職金の支払者が差し引いて納めます。所得税のような累進税率ではなく、金額にかかわらず一律10%です。

退職金の会計処理(仕訳)はどうなりますか?

支給時に退職金(または退職給付引当金の取崩し)を計上し、源泉所得税と住民税は預り金にして、翌月10日までに納付します。例えば従業員に勤続30年・2,000万円を支給すると、源泉徴収税額 155,702円・住民税 250,000円で、(借方)退職金 20,000,000円 /(貸方)普通預金 19,594,298円・預り金 155,702円・預り金 250,000円 となります。

出典

更新履歴

  • 2026/10/23: 公開(令和8年分の速算表、特定役員退職手当等・短期退職手当等、住民税の分離課税、就職日と退職日からの勤続年数)

このツールは公表された算式・料率による一般的な計算で、個別の税務相談に代わるものではありません。料率・税額表は改定されることがあります。実際の申告・納付・給与計算では、国税庁などの最新の資料をご確認のうえ、専門家にご相談ください。計算は入力した端末の中だけで行い、入力内容は送信・保存しません。

計算の次は、記帳も自動に。

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