法人税等の計算方法
法人の所得にかかる税金は、国税の法人税・地方法人税・防衛特別法人税と、地方税の法人住民税・事業税・特別法人事業税です。このツールは、中小法人(期末資本金1億円以下)が標準税率で課税される場合を、次の順に計算します。
計算例(資本金500万円・従業者50人以下・12か月・令和8年4月1日開始)
| 課税所得 | 法人税 | 防衛特別法人税 | 合計 | 負担率 |
|---|---|---|---|---|
| 3,000,000 | 450,000 | 0 | 741,600 | 24.72% |
| 8,000,000 | 1,200,000 | 0 | 1,959,800 | 24.50% |
| 10,000,000 | 1,664,000 | 0 | 2,695,700 | 26.96% |
| 20,000,000 | 3,984,000 | 0 | 6,376,100 | 31.88% |
| 50,000,000 | 10,944,000 | 237,700 | 17,654,900 | 35.31% |
所得が小さいほど負担率が高く見えるのは、所得に関係なくかかる均等割(この例では年7万円)を含めているためです。所得5,000万円の防衛特別法人税は、(10,944,000円 − 5,000,000円)× 4% = 237,760円 → 100円未満切捨てで 237,700円 です。
中小法人の実効税率(参考)
事業税と特別法人事業税は翌期の損金になるため、所得に対する実質的な税率(法定実効税率)は次の算式で表されます。
| 所得の区分(年) | 実効税率(標準税率) |
|---|---|
| 400万円以下の部分 | 21.37% |
| 400万円超 800万円以下の部分 | 23.17% |
| 800万円超の部分 | 33.58% |
| 800万円超の部分(防衛特別法人税がかかる部分) | 34.43% |
上の表は所得の各部分にかかる限界的な税率で、均等割を含みません。計算ツールの「負担率」は、その年の税額の合計(均等割を含む)を課税所得で割った平均の負担率です。
このツールで計算しないもの
- 超過税率: 東京都・大阪市など多くの自治体は、資本金や所得が一定以上の法人に標準税率より高い法人税割・事業税率を適用します(このツールは標準税率)
- 外形標準課税: 資本金1億円超の法人の事業税(付加価値割・資本割)。資本金1億円超は計算できません。資本金1億円以下でも、令和7年度・令和8年度の改正で対象になる法人(前事業年度に外形標準課税の対象で資本金と資本剰余金の合計が10億円超の法人、資本金と資本剰余金の合計が50億円超の法人等の100%子法人等で2億円超のもの)があります
- 軽減税率不適用法人: 3以上の都道府県に事務所等があり資本金1,000万円以上の法人は、事業税の所得割が一律の税率になります
- 所得10億円超の17%: 令和7年4月1日以後開始事業年度で所得金額が年10億円を超える場合、年800万円以下の部分も17%(このツールは15%)。資本金5億円以上の法人の100%子会社や、適用除外事業者(前3年の平均所得15億円超)も軽減税率の対象外です
- 税額控除・特別控除: 賃上げ促進税制、研究開発税制、所得税額控除など
- 中間申告で納付した税額、グループ通算制度、協同組合等・公益法人等・医療法人の税率
よくある質問
赤字でも法人税等はかかりますか?
所得が0円以下なら法人税・地方法人税・事業税などはかかりませんが、法人住民税の均等割(資本金1,000万円以下・従業者50人以下なら標準で年7万円)はかかります。
防衛特別法人税はいつから、誰にかかりますか?
令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、法人税額(基準法人税額)から年500万円を控除した金額に4%を掛けて計算します。法人税額が500万円以下(中小法人・12か月なら課税所得がおおむね2,438万円以下)なら税額は0円ですが、防衛特別法人税の確定申告書の提出は必要です。
中小法人の軽減税率15%は誰が使えますか?
期末資本金1億円以下の普通法人などです。ただし、資本金5億円以上の法人の100%子会社などは使えません。また、所得金額が年10億円を超える事業年度は17%になります。
負担率と実効税率の違いは何ですか?
このツールの負担率は、その年に納める税額の合計を課税所得で割った割合で、均等割を含みます。実効税率は、事業税が翌期に損金になることを考慮した所得1円あたりの理論上の税率で、均等割を含みません。
出典
- 国税庁 No.5759 法人税の税率
- 国税庁 令和7年度法人税関係法令の改正の概要(防衛特別法人税の創設)
- 総務省 法人住民税(法人税割・均等割の標準税率)
- 総務省 法人事業税(所得割の標準税率)
- 計算方法の解説(ISZ GROUP): 法人税等の計算方法(中小法人・2026年版)— 税率、防衛特別法人税、住民税・事業税
- 計算方法の解説(ISZ GROUP): 法人税申告書の作り方 — 別表の構成と作成の順番、勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書、e-Tax での提出
- 計算方法の解説(ISZ GROUP): 減価償却の計算方法 — 定額法・200%定率法、少額減価償却資産(40万円未満)、一括償却資産、償却資産申告
- 計算方法の解説(ISZ GROUP): 法人の申告・納付期限の一覧 — 法人税・消費税・源泉所得税・法定調書・償却資産・社会保険と延滞税
更新履歴
- 2026/10/23: 公開(中小法人の法人税等、防衛特別法人税、所得ごとの早見表)
このツールは公表された算式・料率による一般的な計算で、個別の税務相談に代わるものではありません。料率・税額表は改定されることがあります。実際の申告・納付・給与計算では、国税庁などの最新の資料をご確認のうえ、専門家にご相談ください。計算は入力した端末の中だけで行い、入力内容は送信・保存しません。