法人税の申告書一式に含まれるもの
法人税の確定申告書は、1枚の用紙ではなく、目的ごとの明細書(別表)と添付書類の組合せです。国税庁が公表する別表は100種類を超えますが、中小法人が通常使うのはその一部です。令和8年4月1日以後に終了する事業年度分からは、防衛特別法人税の欄が別表一などに加わった様式を使います。
主な別表(中小法人)
| 別表 | 内容 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 別表一(次葉を含む) | 申告書の本体。所得金額・法人税額・地方法人税額・防衛特別法人税額の計算、納付すべき税額 | すべての法人 |
| 別表二 | 同族会社等の判定(上位3株主グループの持株割合など) | すべての法人(同族会社かどうかの判定) |
| 別表四 | 所得の金額の計算(当期利益に加算・減算をして所得を求める)。一定の法人は簡易様式 | すべての法人 |
| 別表五(一) | 利益積立金額と資本金等の額の計算(税務上の純資産の内訳) | すべての法人 |
| 別表五(二) | 租税公課の納付状況(法人税・住民税・事業税などの期首未納・当期発生・納付・期末未納) | すべての法人 |
| 別表六(一) | 所得税額の控除(預金利息・配当から源泉徴収された所得税) | 受取利息・配当があるとき |
| 別表七(一) | 欠損金の損金算入(繰越欠損金の控除と翌期への繰越) | 赤字の年・繰越欠損金があるとき |
| 別表八(一) | 受取配当等の益金不算入 | 株式の配当を受けたとき |
| 別表十一(一の二) | 一括評価金銭債権の貸倒引当金 | 貸倒引当金を繰り入れたとき |
| 別表十四(二) | 寄附金の損金算入 | 寄附金があるとき |
| 別表十五 | 交際費等の損金算入(中小法人の定額控除限度額 年800万円、接待飲食費の50%) | 交際費があるとき |
| 別表十六(一)・(二) | 定額法・定率法の減価償却の明細 | 減価償却資産があるとき |
| 別表十六(六)・(七)・(八) | 繰延資産の償却、少額減価償却資産(中小企業者等の特例)、一括償却資産 | 該当があるとき |
| 適用額明細書 | 租税特別措置の適用額(中小法人の軽減税率、少額減価償却資産の特例など) | 租税特別措置を使ったとき(中小法人の軽減税率を使えば通常は必要) |
添付書類
- 決算書: 貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書(会社が作った個別注記表も一緒に付けるのが一般的)
- 勘定科目内訳明細書: 預貯金・売掛金・買掛金などの残高や、役員報酬・地代家賃などの相手先別の内訳(①〜⑯)
- 法人事業概況説明書: 事業内容、従業員数、経理の状況、月別の売上・人件費など
- 税理士が関与する場合は、税務代理権限証書(税理士法第30条)や、計算・審査の事項を記載した書面(第33条の2)
地方税の申告書
- 第六号様式(都道府県): 道府県民税(法人税割・均等割)、事業税、特別法人事業税。繰越欠損金があれば第六号様式別表九
- 第二十号様式(市町村): 市町村民税(法人税割・均等割)
- 東京都23区内だけに事務所がある法人は、都税事務所に第六号様式で、市町村民税に当たる分も合わせて申告します
- 複数の都道府県・市町村に事務所がある法人は、従業者数などで課税標準を分ける分割基準の明細書も必要です
消費税の課税事業者は、別に消費税の確定申告書も出します(消費税の計算と申告)。
作成の順番
別表は互いに数字を参照し合っているため、決まった順番で作ると手戻りが少なくなります。中小法人の一般的な流れは次のとおりです。
- 決算を確定する: 法人税は「確定した決算」(株主総会の承認を受けた決算)にもとづいて申告します(確定決算主義)。減価償却費や引当金の繰入額は、決算で費用に計上した額(損金経理した額)が出発点です。決算整理の段階で、未払法人税等(納税充当金)の見込み額も計上します
- 明細の別表を作る: 別表十五(交際費)、十六(減価償却)、十四(二)(寄附金)、八(一)(受取配当)、六(一)(所得税額控除)、十一(一の二)(貸倒引当金)など。ここで求めた「損金不算入額」「益金不算入額」が別表四に入ります
- 別表四で所得を計算する: 当期利益(税引後)から始めて、加算・減算をして仮計 → 寄附金・所得税額などの調整 → 繰越欠損金の控除(別表七(一))→ 所得金額(52欄)
- 別表一で税額を計算する: 所得金額に税率を掛けて法人税額、所得税額控除、地方法人税額、防衛特別法人税額、中間申告分を差し引いた納付税額を求めます(計算方法は法人税等の計算)
- 地方税の税額を計算する: 法人税額から住民税の法人税割、所得から事業税・特別法人事業税を計算します。決算で計上した未払法人税等と差があれば、ここで決算書との関係を確認します
- 別表五(二)を作る: 税目ごとに、期首の未納額・当期の中間分と確定分・納付の方法(納税充当金の取崩し、仮払経理、損金経理)・期末の未納額を整理します。納税充当金の増減もここで計算します
- 別表五(一)を作り、検算する: 繰越損益金・納税充当金・未納法人税等などを書き、別表四の留保所得と一致するかを検算します(次の節)
- 別表二・適用額明細書・内訳書・概況書・地方税の申告書を作る
別表一の税額が変わると、別表五(一)の未納法人税等・別表五(二)・地方税のすべてが変わります。税額が固まってから別表五を作ると、作り直しが少なくなります。
別表四(所得の金額の計算)の書き方
別表四は、決算書の当期利益と税務上の所得の差を一覧にする表です。各行の金額を「総額①」に書き、それを「留保②」と「社外流出③」に分けます。留保は会社に残る差額(翌期以後に解消するもの)、社外流出は会社の外に出て戻らないもの(交際費の損金不算入額など)です。
| 欄(簡易様式) | 内容 | 処分 |
|---|---|---|
| 1 当期利益又は当期欠損の額 | 損益計算書の当期純利益(税引後) | 留保(配当があれば社外流出) |
| 2 損金経理をした法人税、地方法人税及び防衛特別法人税 | 中間納付を費用に計上した額など | 留保 |
| 3 損金経理をした道府県民税及び市町村民税 | 同上(住民税) | 留保 |
| 4 損金経理をした納税充当金 | 決算で計上した未払法人税等(法人税、住民税及び事業税) | 留保 |
| 5 損金経理をした附帯税・過怠税など | 延滞税・加算税など | 社外流出 |
| 6 減価償却の償却超過額 | 償却限度額を超えて計上した減価償却費(別表十六) | 留保 |
| 7 役員給与の損金不算入額 | 定期同額給与などに当たらない役員給与 | 社外流出 |
| 8 交際費等の損金不算入額 | 別表十五 | 社外流出 |
| 12 減価償却超過額の当期認容額 | 過去の償却超過額のうち当期に認められる額 | 留保 |
| 13 納税充当金から支出した事業税等の金額 | 前期分の事業税・特別法人事業税を当期に納めた額 | 留保 |
| 14 受取配当等の益金不算入額 | 別表八(一) | ※(社外流出) |
| 18 法人税等の中間納付額及び過誤納に係る還付金額 | 還付を受けた法人税等を収益に計上した額 | 留保 |
| 27 寄附金の損金不算入額 | 別表十四(二) | 社外流出 |
| 29 法人税額から控除される所得税額 | 別表六(一)。控除する源泉所得税は所得に加算 | 社外流出 |
| 44 欠損金等の当期控除額 | 別表七(一) | ※(社外流出) |
| 52 所得金額又は欠損金額 | 別表一へ転記 | ①=②+③ |
欄の番号は令和8年4月1日以後終了事業年度分の簡易様式です。様式の改正で番号が変わることがあるので、使う年度の様式で確認してください。
事業税は「申告した年度」の損金です。当期分の事業税を未払計上していても、4欄で納税充当金として全額を加算し、翌期に13欄で減算します。法人税・住民税はそもそも損金になりません。
別表四と別表五(一)の検算(計算例)
別表五(一)の欄外には、次の検算式が印刷されています。これが合えば、別表四・五(一)・五(二)の主な転記が正しいことを確かめられます。
前提: 税引前当期利益 7,000,000円、交際費の損金不算入額 300,000円、前期分の事業税・特別法人事業税 400,000円を当期に納付。中間申告なし。標準税率。
1. 所得と税額: 所得 = 7,000,000 + 300,000 − 400,000 = 6,900,000円。法人税 1,035,000円、地方法人税 106,600円、道府県民税 30,300円(法人税割 10,300円+均等割 20,000円)、市町村民税 112,100円(62,100円+50,000円)、事業税 293,700円、特別法人事業税 108,600円。合計 1,686,300円を納税充当金(未払法人税等)として計上し、当期利益は 7,000,000 − 1,686,300 = 5,313,700円。
2. 別表四: 当期利益 5,313,700(留保)+ 損金経理をした納税充当金 1,686,300(留保)+ 交際費等の損金不算入額 300,000(社外流出)− 納税充当金から支出した事業税等 400,000(留保)= 所得金額 6,900,000円。うち留保 6,600,000円、社外流出 300,000円。
3. 別表五(一)(前期末の繰越利益剰余金 8,000,000円、前期分の未払法人税等 1,500,000円〔法人税・地方法人税 900,000円、住民税 200,000円、事業税 400,000円〕をすべて当期に納付)
| 区分 | 期首① | 減② | 増③ | 翌期首④ |
|---|---|---|---|---|
| 25 繰越損益金 | 8,000,000 | 8,000,000 | 13,313,700 | 13,313,700 |
| 26 納税充当金 | 1,500,000 | 1,500,000 | 1,686,300 | 1,686,300 |
| 27 未納法人税・地方法人税・防衛特別法人税 | △900,000 | △900,000 | 確定 △1,141,600 | △1,141,600 |
| 29 未納道府県民税 | △50,000 | △50,000 | 確定 △30,300 | △30,300 |
| 30 未納市町村民税 | △150,000 | △150,000 | 確定 △112,100 | △112,100 |
| 31 差引合計額 | 8,400,000 | 13,716,000 |
8,400,000(31①)+ 6,600,000(別表四 52②)− 1,284,000(確定分の法人税等 1,141,600 + 30,300 + 112,100)= 13,716,000 = 31④ → 一致
事業税は別表五(一)の「未納」の行には書きません(納税充当金の中に含まれたまま翌期に取り崩します)。検算式で差し引く「法人税等」に事業税が入らないのはこのためです。
検算が合わないときに見るところ
- 納税充当金: 別表五(一)の26欄④と、貸借対照表の未払法人税等が一致しているか。別表四の4欄(繰入)・13欄(取崩しで納めた事業税)と、別表五(二)の「充当金取崩しによる納付」が合っているか
- 中間納付の処理: 中間納付を「仮払税金」で処理したか、「法人税等」で費用処理(損金経理)したかで、別表四の2・3欄と別表五(一)の行が変わります
- 期首の数字: 31欄①が前期の申告書の31欄④と一致しているか(前期の修正申告や更正があれば反映)
- 留保と社外流出の区分: 交際費・役員給与・寄附金などの社外流出を留保に入れていないか(52欄① = ② + ③ になっているか)
- 還付金: 前期の還付金を収益に計上した場合は、別表四の18・19欄での減算と、別表五(一)の未収還付法人税等の行が対応しているか
別表一(税額の計算)と別表七(一)(繰越欠損金)
別表一には、別表四の所得金額(52欄①)を転記し、税率ごとに法人税額を計算します。中小法人の軽減税率(年800万円以下 15%)、所得税額控除(別表六(一))、税額控除の別表(賃上げ促進税制などの別表六)、地方法人税・防衛特別法人税の計算、中間申告分の控除までを、別表一と次葉で行います。適用した租税特別措置は適用額明細書にも書きます。
繰越欠損金がある場合は、別表七(一)に事業年度ごとの控除未済額を古い順に書き、当期の控除額を別表四の44欄に転記します。中小法人は所得の全額まで控除でき、青色申告で生じた欠損金は10年間繰り越せます。前期の別表七(一)の「翌期繰越額」と当期の「控除未済欠損金額」が一致しているかを必ず確かめます。地方税では、事業税の欠損金を第六号様式別表九で同じように管理します。
勘定科目内訳明細書(①〜⑯)
勘定科目内訳明細書(内訳書)は、決算書の主な科目の残高や取引を相手先別に示す添付書類です。国税庁の様式は16種類で、該当する科目がある書類だけを作ります。
| 番号 | 内訳書 |
|---|---|
| ① | 預貯金等の内訳書 |
| ② | 受取手形の内訳書 |
| ③ | 売掛金(未収入金)の内訳書 |
| ④ | 仮払金(前渡金)の内訳書、貸付金及び受取利息の内訳書 |
| ⑤ | 棚卸資産(商品又は製品、半製品、仕掛品、原材料、貯蔵品)の内訳書 |
| ⑥ | 有価証券の内訳書 |
| ⑦ | 固定資産(土地、土地の上に存する権利及び建物に限る。)の内訳書 |
| ⑧ | 支払手形の内訳書 |
| ⑨ | 買掛金(未払金・未払費用)の内訳書 |
| ⑩ | 仮受金(前受金・預り金)の内訳書、源泉所得税預り金の内訳 |
| ⑪ | 借入金及び支払利子の内訳書 |
| ⑫ | 土地の売上高等の内訳書 |
| ⑬ | 売上高等の事業所別内訳書 |
| ⑭ | 役員給与等の内訳書、人件費の内訳書 |
| ⑮ | 地代家賃等の内訳書、工業所有権等の使用料の内訳書 |
| ⑯ | 雑益、雑損失等の内訳書 |
書くときのポイント
- 合計を決算書と合わせる: 各内訳書の計は、貸借対照表・損益計算書の科目の残高と一致させます(科目を分けている場合はその合計)
- 少額の相手先はまとめてよい: 記載要領で、一定額未満の相手先を「その他」として一括で書ける書類があります(例: 売掛金・買掛金は相手先別の期末残高50万円以上を各別に、雑益・雑損失は10万円以上を各別に)。基準は書類ごとに違うので、各様式の記載の注意を確認します
- 登録番号・法人番号: 令和6年3月1日以後終了事業年度分の様式から、取引先の「登録番号(インボイス)」または「法人番号」の欄があります。番号を書けば、相手先の名称・所在地の記載を省略できます
- 役員・株主との取引: 役員への貸付金・役員からの借入金・役員報酬・社長への地代家賃などは、金額にかかわらず相手先を書きます。税務調査でよく見られる部分です
- ⑫・⑬: 土地の売上や事業所ごとの売上は帳簿だけでは分からないことが多く、別に資料を用意して書きます
法人事業概況説明書
法人事業概況説明書(税務署所管法人用)は、会社の概要を1枚(表・裏)にまとめた書類です。表面には事業内容、支店・子会社の数、海外取引、期末の従事員数、PC の利用状況(会計ソフト名、電子帳簿保存法の適用状況)、経理の状況(現金・通帳の管理者、試算表を作る頻度、源泉徴収の対象となる所得、消費税の経理方式)、主要科目(千円単位)、代表者に対する報酬等を書きます。裏面には月別の売上・仕入・外注費・人件費・源泉徴収税額・従事員数などを書きます。
令和6年3月1日以後終了事業年度分から様式が改訂され、電子帳簿保存法の適用状況(優良・一般・スキャナ)などの欄が加わりました。月別の数字は決算書の年間の合計と一致させ、人件費・源泉徴収税額は給与台帳・源泉所得税の納付書と照合します。
申告期限と延長
- 原則: 事業年度終了の日の翌日から2か月以内に申告・納付(3月決算なら5月31日。土日祝日なら翌日)。地方税・消費税も同じです。決算月ごとの期限は申告・納付期限カレンダーで確認できます
- 定款の定め等による延長の特例: 定款で定時株主総会を事業年度終了後3か月以内に開くと定めているなど、2か月以内に決算が確定しない常況にある法人は、税務署長に申請して申告期限を1か月延長できます(会計監査人を置き、定款で総会を3か月以内に開かないと定めている法人などは、4か月以内で延長月数の指定を受けられます)。申請は最初に適用を受けようとする事業年度の終了の日までです
- 延長しても利子税がかかる: 申告期限を延長しても、本来の期限(2か月)の翌日から納付の日までの期間には利子税がかかります。このため、2か月以内に見込額を納付(見込納付)する会社が多くあります
- 消費税: 法人税の延長の特例を受ける法人が「消費税申告期限延長届出書」を出すと、消費税の申告期限も1か月延長されます(利子税がかかる点は同じ)
- 地方税: 事業税(特別法人事業税を含む)は、都道府県に別に延長の申請(届出)が必要です。手続は都道府県の案内で確認してください
- 災害など: 災害その他やむを得ない理由で決算が確定しないときは、事業年度終了の日の翌日から45日以内に申請して期限を延長できます
期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税がかかることがあります。延滞税は延滞税の計算ツールで概算できます。前期の確定法人税額 × 6 ÷ 前期の月数が10万円を超える法人(前期が12か月なら20万円超)は、期中に法人税の中間申告も必要です。消費税の中間申告の回数と納付額は消費税の中間申告の計算ツールで確認できます。
e-Tax での提出
電子申告が義務になる法人
次の法人は、法人税・地方法人税と消費税の申告書を e-Tax で提出しなければなりません(添付書類を含む)。地方税(法人住民税・事業税)も eLTAX での申告が義務です。
- 事業年度開始の時の資本金の額等が1億円を超える法人
- 通算法人、相互会社、投資法人、特定目的会社
資本金1億円以下の中小法人は書面でも提出できますが、e-Tax で出すと郵送・持参の手間がなく、受付の記録も残ります。
e-Tax で送るデータ
- 別表: e-Tax の帳票ごとのデータ(e-Tax ソフトの作成データは XML 形式・拡張子 .xtx)。会計ソフト・申告ソフトから出力して e-Tax ソフトで読み込むか、e-Tax ソフトで直接入力します
- 財務諸表: XBRL 形式または CSV 形式
- 勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書: e-Tax の帳票のデータ、または国税庁の定める CSV 形式
- その他の添付書類(出資関係図など): PDF などのイメージデータでも送れます。なお国税庁は、財務諸表や勘定科目内訳明細書などは法令上イメージデータでは送信できないとしています
電子署名
e-Tax で申告書を送るときは、原則として電子署名と電子証明書が必要です。ただし税理士が顧問先の申告データを作って代理送信する場合は、税理士の電子署名だけで送信でき、法人(代表者)の電子署名は省略できます。法人が自分で送る場合は、代表者のマイナンバーカードや商業登記電子証明書などで署名します。
提出の流れ(税理士が代理送信する場合)
- 申告ソフトで別表・内訳書・概況書を作り、e-Tax 用のデータを出力する
- e-Tax ソフト(WEB 版・ダウンロード版)で読み込み、帳票の表示で内容を確認する
- 税務代理権限証書・添付書類を付けて、税理士の電子署名をして送信する
- 受信通知(メッセージボックス)で受付を確認し、ダイレクト納付やインターネットバンキングなどで納付する
- 地方税は eLTAX で、都道府県・市町村ごとに申告する
申告前のチェックリスト
- 別表四の52欄①が「②留保 + ③社外流出」と一致している
- 別表五(一)の検算式が合う。31欄①が前期の31欄④と一致している
- 別表五(一)の納税充当金(26欄④)= 貸借対照表の未払法人税等
- 別表五(一)の資本金等の額(Ⅱ)が貸借対照表・登記の資本金と合っている
- 別表七(一)の控除未済欠損金が前期の翌期繰越額と一致している
- 別表十六の期末帳簿価額が固定資産台帳・貸借対照表と一致している
- 別表十五の支出交際費等の額が、交際費・会議費などの科目の内容と整合している(1人1万円以下の飲食費を除いた額など)
- 別表六(一)の所得税額が、受取利息・受取配当の源泉徴収額と一致している
- 均等割の月数、資本金等の額による区分、従業者数が正しい
- 内訳書の各計が決算書の残高と一致し、概況書の月別合計が年間の数字と一致している
別表の記載方法は、国税庁が公表する各別表の「記載の仕方」に従います。個別の申告調整(役員給与・交際費・寄附金などの判断)は税理士に確認してください。
この記事の計算ができる無料ツール
ISZ™ 仕訳AI では
ISZ™ 仕訳AI は、確定した仕訳から決算書と法人税の申告書一式の下書きを作ります。別表一・四・五など主な別表、勘定科目内訳明細書(①〜⑯)、法人事業概況説明書、地方税(第六号・第二十号様式)を、国税庁などの様式に記入した PDF で出力します。
- 法人税・消費税は e-Tax 用の申告データ(.xtx)も出力します。税理士が e-Tax ソフトなどで読み込み、内容を確認・電子署名して送信します(システムからの直接送信はしません)
- 内訳書の ⑫ 土地の売上高等・⑬ 売上高等の事業所別内訳書は、帳簿から分からないため手で入力します
- 試算表・損益計算書・貸借対照表・株主資本等変動計算書・個別注記表・総勘定元帳、固定資産台帳と減価償却も同じ帳簿から作成
- 決算前に、二重計上・源泉徴収の漏れの候補・1人1万円超の飲食費・10万円以上の資産計上の候補などを理由付きの要確認リストにします
- AI は税務判断をしません。申告調整の判断と申告内容の確定・署名は税理士が行います。eLTAX の申告データ、外形標準課税、個人事業主の確定申告書には対応していません
よくある質問
法人税申告書の別表は何から作ればいいですか?
決算を確定させたあと、交際費(別表十五)・減価償却(別表十六)などの明細の別表を作り、その結果を別表四に集めて所得を計算します。次に別表一で税額を計算し、最後に別表五(二)・五(一)で納付状況と利益積立金を整理して検算します。
別表四と別表五(一)の検算はどう計算しますか?
「別表五(一)の期首現在利益積立金額合計(31①)+ 別表四の留保所得(52②)− 中間分・確定分の法人税・地方法人税・防衛特別法人税・住民税の合計 = 差引翌期首現在利益積立金額合計(31④)」です。事業税は差し引く額に含めません。
勘定科目内訳明細書は全部作る必要がありますか?
16種類のうち、該当する科目がある書類だけを作ります。たとえば手形の取引がなければ②・⑧は不要です。各内訳書の計は決算書の科目残高と一致させます。
法人税の申告期限は延長できますか?
定款で定時株主総会を事業年度終了後3か月以内に開くと定めている法人などは、「申告期限の延長の特例」の申請で1か月延長できます。ただし本来の期限の翌日から利子税がかかるため、2か月以内に見込額を納付する会社が多くあります。
中小企業も e-Tax で申告しないといけませんか?
e-Tax が義務になるのは、資本金1億円超の法人や通算法人などです。資本金1億円以下の法人は書面でも申告できます。e-Tax を使う場合、税理士が代理送信すれば法人側の電子署名は不要です。
法人税申告書は自動で作成できますか?
会計ソフトや申告ソフトの多くは、帳簿のデータから別表・内訳書の下書きを作れます。ただし役員給与・交際費・寄附金の判断、税額控除の適用、中間納付の処理などは人が確認する必要があり、最終的な内容の確認と署名は税理士・法人が行います。
出典
- 国税庁 C1-1 法人税、地方法人税及び防衛特別法人税の申告(法人税申告書別表等・勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書)
- 国税庁 令和8年4月以降に提供した法人税等各種別表関係(令和8年4月1日以後終了事業年度等分)
- 国税庁 C1-17 定款の定め等による申告期限の延長の特例の申請
- 国税庁 C1-16 申告期限の延長の申請(災害その他やむを得ない理由)
- 国税庁 No.6610 法人に係る消費税の確定申告書の提出期限について
- 国税庁 No.5762 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除
- e-Tax 大法人の電子申告の義務化について
- e-Tax 申告等データを送信する際の電子署名等の一部省略について
- e-Tax 令和6年3月1日以後終了事業年度等分の法人事業概況説明書・勘定科目内訳明細書(登録番号・法人番号欄)
更新履歴
- 2026/10/24: 公開
この記事は公表された法令・通達・国税庁などの資料にもとづく一般的な解説で、個別の税務相談に代わるものではありません。制度・料率は改定されることがあります。実際の申告・納付・給与計算では最新の資料をご確認のうえ、専門家にご相談ください。