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勘定科目の一覧と仕訳の例 — 領収書の仕訳・会議費と交際費の違い(1人1万円)

最終更新: 2026/10/24 / 執筆: ISZ GROUP(ISZ™ 仕訳AI 開発チーム)
この記事のポイント

仕訳の基本(借方と貸方)

仕訳は、1つの取引を「借方(左)」と「貸方(右)」の2つの面から記録するものです。どちらに書くかは、勘定科目のグループ(資産・負債・純資産・収益・費用)と、増えたか減ったかで決まります。

グループ増えたとき減ったとき勘定科目の例
資産借方貸方現金、普通預金、売掛金、仮払消費税等、工具器具備品
負債貸方借方買掛金、未払金、預り金、借入金、仮受消費税等
純資産貸方借方資本金、繰越利益剰余金
収益貸方(発生)借方(取消し)売上高、受取利息、雑収入
費用借方(発生)貸方(取消し)旅費交通費、消耗品費、会議費、交際費、支払手数料

領収書の仕訳なら、借方に「何に使ったか」(費用や資産)、貸方に「どう払ったか」(現金・普通預金・未払金など)を書きます。法人カードで払った場合は、カードの引落しまでの間は未払金にするのが一般的です。

勘定科目の一覧

よく使う費用の科目

勘定科目領収書・取引の例税区分の目安
旅費交通費電車・バス・タクシー、出張の宿泊、時間貸し駐車場、高速道路課税10%(国際線は免税)
通信費携帯電話、インターネット回線、切手・はがき、業務用の SaaS課税10%(切手は購入時 非課税)
荷造運賃宅配便、商品の発送費、梱包材課税10%
消耗品費文房具、コピー用紙、10万円未満のパソコン・周辺機器、日用品課税10%
会議費打合せの飲食(1人10,000円以下)、会議の弁当・お茶、貸会議室店内飲食10%/持ち帰り・弁当8%
交際費取引先との会食(1人10,000円超)、贈答品、慶弔金、ゴルフ接待飲食・品物は課税/現金の慶弔は不課税
福利厚生費健康診断、全員参加の社内行事、従業員への慶弔見舞金内容による(見舞金は不課税)
新聞図書費書籍、雑誌、新聞、有料の情報サービス課税10%(定期購読の新聞は8%)
研修費・諸会費セミナーの参加費、業界団体・商工会の会費研修は課税10%/通常の会費は不課税
支払手数料振込手数料、各種の事務手数料、決済手数料課税10%(内容により非課税)
支払報酬料税理士・司法書士・弁護士・社労士の報酬課税10%(個人への支払は源泉徴収)
外注費デザイン・ライティング・制作などの業務委託課税10%(個人の場合は源泉徴収の対象になることがある)
地代家賃事務所・店舗の家賃、月極駐車場事業用は課税10%(居住用は非課税)
賃借料レンタカー、機器のレンタル・リース課税10%
水道光熱費電気、ガス、水道課税10%
広告宣伝費Web 広告、チラシ、看板、ノベルティ課税10%(国外事業者の広告は要確認)
修繕費機器・建物の修理、原状回復課税10%
車両費ガソリン、車検の整備代、オイル交換課税10%(軽油引取税は対象外)
保険料火災保険、自動車保険、賠償責任保険非課税
租税公課収入印紙、固定資産税、自動車税、登録免許税(法人税等は除く)不課税・非課税
給料手当・役員報酬・法定福利費給与、役員報酬、社会保険料の会社負担分不課税(通勤手当は課税仕入)
減価償却費固定資産の償却対象外(取得時に控除)
雑費どの科目にも当てはまらない少額の費用内容による

雑費は便利ですが、金額が大きくなると内容が分からない帳簿になります。毎月出てくる支出には、専用の科目を作る方が後で集計しやすくなります。

支払・計上でよく使う資産・負債の科目

勘定科目使う場面
現金・普通預金現金払い、口座からの振込・引落し
売掛金・買掛金商品・サービスの代金を後で受け取る・支払う(本業の取引)
未払金・未収入金本業以外の後払い(法人カードの利用、備品の購入など)
仮払金・立替金出張前の概算払い、取引先や従業員の分の立替え
前払費用翌期以降の分を先に払った家賃・保険料・年払いのサブスク
預り金給与・報酬から差し引いた源泉所得税・住民税・社会保険料
仮払消費税等・仮受消費税等税抜経理での、仕入・経費の消費税と売上の消費税
工具器具備品・一括償却資産パソコン・家具などの資産計上
借入金・役員借入金金融機関からの借入、社長からの借入

155の取引について、科目・仕訳例・税区分・確認する点を勘定科目・仕訳例かんたん検索で調べられます(タクシー代、ChatGPT などの海外サブスク、収入印紙、家事按分など)。

領収書の仕訳の例

以下の例は、とくに書いていなければ法人・税抜経理・2026年10月の取引です。消費税額は税込金額 × 10/110(8%は 8/108)で計算し、1円未満を切り捨てています。

例1: 文房具 3,300円(10%・登録番号あり)を現金で購入

借方金額貸方金額
消耗品費(課税仕入10%)3,000現金3,300
仮払消費税等300

3,300 × 10/110 = 300円が仮払消費税等、残りの 3,000円が本体です。税込経理なら、消耗品費 3,300/現金 3,300 の1行になります。

例2: タクシー代 3,800円を法人カードで支払った

借方金額貸方金額
旅費交通費(課税仕入10%)3,455未払金3,800
仮払消費税等345

3,800 × 10/110 = 345.4… → 345円。実務では、領収書に印字された消費税額を使います。カードの引落し日に、未払金 3,800/普通預金 3,800 の仕訳をします。

例3: 登録番号のない店で備品 22,000円(10%)を購入

借方金額貸方金額
消耗品費(課税仕入10%・経過措置70%)20,600現金22,000
仮払消費税等1,400
控除できる消費税額 = 22,000 × 10/110 × 70% = 1,400円 本体 = 22,000 − 1,400 = 20,600円

消費税相当額 2,000円のうち、控除できない 600円は本体(消耗品費)に含めます。2026年9月30日までの取引なら80%で、仮払消費税等 1,600円・消耗品費 20,400円です。税込1万円未満の仕入で少額特例を使える事業者なら、インボイスがなくても全額を控除できます。経過措置の詳しい計算は経過措置の計算ツールとインボイス制度の解説をご覧ください。

例4: 1枚のレシートに10%と8%が混ざっている

文具 550円(10%)と、打合せ用の飲み物(持ち帰り)324円(8%)、合計 874円を現金で購入した場合です。

借方金額貸方金額
消耗品費(課税仕入10%)500現金874
会議費(課税仕入8%・軽減)300
仮払消費税等74

550 × 10/110 = 50円、324 × 8/108 = 24円、合わせて 74円。税率ごとに分けて記帳する(区分経理)のが仕入税額控除の前提です。

飲食料品の消費税率を、2027年4月1日から2年間引き下げる予定が示されています(国税庁 消費税率引下げ特設サイト)。対象期間の取引は、8%(軽減)の税区分の扱いが変わるため、最新の情報を確認してください。

例5: 個人のデザイナーへの外注費 110,000円(税抜100,000円)を振込

借方金額貸方金額
外注費(課税仕入10%)100,000普通預金99,790
仮払消費税等10,000預り金(源泉所得税)10,210
源泉徴収税額 = 100,000 × 10.21% = 10,210円(1回の支払が100万円以下の部分) 振込額 = 110,000 − 10,210 = 99,790円

個人へのデザイン料・原稿料・税理士報酬などは源泉徴収の対象です。請求書で消費税額が区分されていれば、税抜の金額だけを対象にできます。預り金は、原則として支払った月の翌月10日までに納付します。詳しくは報酬・料金の源泉徴収の計算ツールと源泉徴収の解説をご覧ください。

例6: パソコン 165,000円(税抜150,000円)を購入

資産になるかどうかは金額で判定します。税抜経理なら税抜の金額(税込経理なら税込)で判定し、この例では 150,000円です。

取得価額(1台・1組)処理
10万円未満消耗品費などで全額を費用にできる
10万円以上20万円未満一括償却資産(3年で均等に償却)を選べる。中小企業者等は下の特例も選べる
20万円以上40万円未満中小企業者等(青色申告)は、少額減価償却資産として全額を損金にできる(年300万円まで。2026年4月1日以後の取得は40万円未満、それより前は30万円未満)
上記以外工具器具備品などに計上し、耐用年数で減価償却(パソコンは4年など)

中小企業者等の特例を使う場合の仕訳の例です。

借方金額貸方金額
消耗品費(少額減価償却資産・課税仕入10%)150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000

この特例は、事業の用に供した年度に損金経理し、申告書に明細書(別表十六(七))を添付することが要件です。資産計上して減価償却する場合の計算は減価償却の計算ツールと減価償却の解説をご覧ください。

例7: 売掛金の入金から振込手数料が差し引かれた

売掛金 110,000円が、振込手数料 440円を差し引かれて 109,560円で入金された場合です。

借方金額貸方金額
普通預金109,560売掛金110,000
支払手数料(課税仕入10%)400
仮払消費税等40

差し引かれた手数料を売上値引として処理する方法もあります。どちらにするかは方針を決めて、毎期同じ方法で処理します。

税抜経理と税込経理

消費税の経理方式には、本体と消費税を分ける税抜経理と、消費税を含めた金額で記帳する税込経理があります。免税事業者は税込経理です。

税抜経理税込経理
文房具 3,300円の仕訳消耗品費 3,000/仮払消費税等 300/現金 3,300消耗品費 3,300/現金 3,300
納める消費税仮受消費税等と仮払消費税等の差額を未払消費税等に振り替える納付した年度に租税公課(未払計上もできる)
資産・交際費の判定税抜の金額で判定税込の金額で判定
向いている事業者課税事業者(期中の損益が消費税に左右されない)免税事業者、記帳を簡単にしたい小規模の事業者

経理方式は、会社全体で同じ方式を使うのが原則です(売上と仕入で方式を分ける方法などには一定のルールがあります)。どちらにするかは、顧問税理士と相談して決めます。

会議費と交際費の違い(1人1万円基準)

得意先・仕入先など事業の関係者との飲食費は、原則として交際費等です。ただし、1人当たりの金額が10,000円以下で、必要な事項を書いた書類を保存している飲食費は、交際費等から除かれます(租税特別措置法第61条の4。2024年4月1日以後の支出。それより前は5,000円以下)。交際費等から除いた飲食費は、会議費などの科目で処理するのが一般的です。

1人当たりの金額 = 飲食費の合計 ÷ 参加人数(自社の参加者も含む) 10,000円以下 → 交際費等から除かれる(会議費など) 10,000円超 → 全額が交際費等(超えた部分だけではない)

合計に使う金額は、税抜経理の法人なら税抜、税込経理の法人なら税込です。同じ領収書でも、経理方式で判定が変わることがあります。

領収書(税込・店内10%)人数1人当たり(税抜経理)1人当たり(税込経理)判定
18,000円2人8,182円9,000円どちらも会議費
33,000円3人10,000円11,000円税抜経理なら会議費、税込経理なら交際費
30,000円2人13,636.5円15,000円どちらも交際費

税抜の金額は、税込金額から消費税額(× 10/110、1円未満切捨て)を引いて計算しています(18,000円なら 18,000 − 1,636 = 16,364円、2人で 8,182円)。

1万円基準を使うための書類

  • 飲食の年月日
  • 参加した得意先などの氏名・名称と、自社との関係
  • 参加人数
  • 金額と、飲食店の名称・所在地
  • その他参考になる事項

領収書の裏や摘要に、参加者と人数を書いておくのが簡単です。記録がないと、1人1万円以下でも交際費等になります。

1万円基準の対象にならないもの

  • 社内飲食費: 自社の役員・従業員(その親族)だけの飲食は、金額にかかわらず対象外です。全員参加の忘年会などは福利厚生費、特定の人だけの飲食は交際費等になることがあります
  • ゴルフ・観劇・旅行などに付随する飲食(催し全体が接待として交際費等)
  • お中元・お歳暮として飲食物を贈る費用(贈答の交際費)

なお、会議の際に出すお茶・お菓子・弁当程度の飲食は、1万円基準とは別に、会議費として処理できます。

交際費等の損金不算入額

交際費等になった支出は、法人税の計算で一部が損金になりません。期末資本金1億円以下の中小法人は、定額控除限度額(年800万円)と接待飲食費の50%のうち有利な方まで損金にできます(2027年3月31日までに開始する事業年度)。資本金1億円超の法人(100億円以下)は接待飲食費の50%だけ、100億円超の法人は全額が損金不算入です。

計算例1年間の交際費等 12,000,000円、うち接待飲食費 9,000,000円(事業年度12か月)
中小法人(資本金1,000万円): (1) 定額控除なら 12,000,000 − 8,000,000 = 4,000,000円、(2) 接待飲食費50%なら 12,000,000 − 4,500,000 = 7,500,000円 → 有利な (1) を選び、損金不算入額 4,000,000円
資本金3億円の法人: 12,000,000 − 9,000,000 × 50% = 7,500,000円

1回の飲食の判定と、年間の損金不算入額は会議費・交際費の判定ツールで計算できます。法人税の計算全体は法人税の解説をご覧ください。

科目選びでよくある間違い

  • 高額な物を消耗品費にする: 10万円以上の物は、原則として資産計上の検討が必要です。セット(応接セットなど)は1組で判定します
  • 参加者を残さずに会議費にする: 1人1万円以下でも、書類の記載がなければ交際費等です
  • 個人への報酬で源泉徴収を忘れる: デザイン料・原稿料・講演料・士業の報酬などは、個人への支払なら源泉徴収が必要です。外注費や支払報酬料の仕訳に、預り金の行があるかを確かめます
  • 法人税等を租税公課にする: 法人税・住民税・事業税(所得割)の納付は「法人税、住民税及び事業税」などで処理し、租税公課とは分けます
  • 切手・収入印紙の税区分: 郵便局などで買う切手・収入印紙は、購入時は非課税です。切手は実際に使ったときに課税仕入(10%)になるのが原則で、自社で使う分を購入時に処理する方法もあります。方法を決めて毎期続けます。印紙税の金額は印紙税額の判定ツールで確認できます
  • 同じ取引の科目が月ごとに違う: 期の途中で科目を変えると、前年との比較ができなくなります。迷ったら前期の総勘定元帳の処理に合わせます

ここでの科目と税区分は一般的な例です。業種や会社の規程、取引の事情で扱いが変わることがあります。最終的な判断は顧問税理士にご確認ください。

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ISZ™ 仕訳AI では

ISZ™ 仕訳AI は、領収書・請求書などの取引先・品目・金額から勘定科目と税区分を推定し、摘要付きの仕訳の下書きを作ります。科目の判断と確定は税理士・経理担当者が行います。

  • 顧問先ごとの記帳ルール(例: この社長のタクシー代は旅費交通費)を AI が優先して反映
  • インボイスの登録番号の抽出と、軽減税率・経過措置(80%→70%)の税区分
  • 1人1万円超の飲食費、10万円以上の資産計上の候補、源泉徴収の漏れの候補などを理由付きで要確認リストに

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よくある質問

取引先との飲食は、いくらまで会議費にできますか?

2024年4月1日以後の支出は、1人当たり10,000円以下です(それより前は5,000円以下)。1人当たりの金額は、税抜経理の法人なら税抜、税込経理の法人なら税込で計算します。飲食の年月日、参加者の氏名・関係、人数、金額、店名と所在地を書いた書類の保存が必要です。

1人1万円を少しでも超えたら、超えた分だけが交際費になりますか?

いいえ。1人当たり10,000円を超えると、超えた部分だけでなく、その飲食費の全額が交際費等になります。

登録番号のない店の領収書は、どう仕訳しますか?

税抜経理では、2026年10月1日以後の取引は消費税相当額の70%だけを仮払消費税等にし、残りは本体の費用に含めます(2026年9月30日までは80%)。たとえば 22,000円(10%)なら、仮払消費税等 1,400円、本体 20,600円です。少額特例を使える事業者の税込1万円未満の仕入は、全額を控除できます。

パソコンを買ったときの勘定科目は?

取得価額(税抜経理なら税抜)が10万円未満なら消耗品費、10万円以上20万円未満なら一括償却資産も選べます。中小企業者等(青色申告)は、40万円未満(2026年4月1日以後の取得)なら少額減価償却資産として全額を損金にできます(年300万円まで)。それ以外は工具器具備品に計上して減価償却します。

税理士への報酬の勘定科目は?

支払報酬料(支払手数料とする会社もあります)が一般的です。個人の税理士への支払は源泉徴収の対象で、1回の支払が100万円以下なら 10.21% を差し引き、預り金で処理します。税理士法人への支払は源泉徴収の対象外です。

8%と10%が混ざったレシートは、1行で仕訳してもいいですか?

税率ごとに分けて記帳する(区分経理)必要があります。科目が同じでも、税区分を10%と8%に分けた2行にします。

出典

更新履歴

  • 2026/10/24: 公開

この記事は公表された法令・通達・国税庁などの資料にもとづく一般的な解説で、個別の税務相談に代わるものではありません。制度・料率は改定されることがあります。実際の申告・納付・給与計算では最新の資料をご確認のうえ、専門家にご相談ください。

記帳から決算書・申告書まで、ひとつの流れに。

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