仕訳AI(自動仕訳AI)とは
仕訳AIとは、証憑(領収書・レシート・請求書・カード利用明細・通帳など)の画像や PDF、明細のデータから、日付・取引先・金額・税率を読み取り、勘定科目・税区分・摘要を付けた仕訳の下書きを作る仕組みです。「AI仕訳」「自動仕訳AI」「AI自動仕訳」も、ほぼ同じ意味で使われます。
多くの仕訳AIは、次の順に処理します。
- 読み取り(OCR) — 画像や PDF の文字を、日付・金額・取引先・登録番号などの項目にする
- 勘定科目・税区分の推定 — 取引先・品目・金額・過去の仕訳・登録した記帳ルールから決める
- 摘要の作成と検算 — 合計と内訳、税率ごとの金額が合うかを確かめる
- 要確認の振り分け — 用途が分からない・金額が合わない・重複の疑いがあるものを人に回す
- 人の確認と確定 — 原本と見比べて直し、確定した仕訳を帳簿や会計ソフトに入れる
仕組みの詳しい説明は「AI自動仕訳(仕訳AI)とは」で解説しています。この記事では、どれを選ぶかに絞って比べます。
AI仕訳の比較 — 5つの種類と向いている人
「仕訳AI」と呼ばれるものは、大きく5つの種類に分けられます。同じ「AIで自動仕訳」でも、入力元となるデータと、受け持つ範囲が違います。
| 種類 | 得意なこと | 確かめたい限界 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| クラウド会計ソフトの AI 機能 | 銀行・カードの明細を自動で取り込み、登録したルールや学習で科目を当てる。帳簿・決算書まで同じソフトで完結 | 現金払いの領収書や紙の証憑は別に入力が要ることがある。今の会計ソフトから乗り換えが必要 | これから会計ソフトを選ぶ・乗り換える会社 |
| OCR・証憑データ化のサービス | 領収書・請求書の文字を項目にして CSV などで渡す。大量の書類のデータ化 | 勘定科目・税区分の判断や、通帳との照合は別の工程になりやすい | 入力作業だけを減らしたい、科目の判断は社内で行う会社 |
| 経費精算・請求書受領のシステム | 従業員の立替や受け取った請求書を、申請・承認の流れで集める | 仕訳は会計ソフトに渡す前提。決算・申告は対象外のことが多い | 従業員が多く、申請・承認の流れが必要な会社 |
| 記帳代行(外部に任せる) | 証憑を送れば仕訳まで人が入力してくれる | 月々の費用と、仕上がりまでの日数。自社で直したいときの手間 | 社内に経理担当者を置かない会社 |
| 証憑から決算・申告まで一体のツール | 証憑の読み取り・仕訳・通帳照合・決算書・申告書を同じデータで続けて作る | 対象の法人・申告書の範囲(対応外の様式は別に作る)。今の会計ソフトとの役割分担 | 顧問先の記帳から申告まで扱う税理士事務所、決算・申告まで自社で進めたい中小法人 |
この表は種類ごとの一般的な傾向です。同じ種類でも製品によって機能は異なります。導入前に各製品の最新の公式情報で、対応範囲と料金を確かめてください。
主なサービスの機能(公式サイトの記載)
種類ごとの比較に加えて、検索でよく比べられているサービスを、各社の公式サイトに書かれている内容だけで並べました。順位や点数は付けていません。
| サービス名 | 種類 | AI 仕訳・読み取りの主な機能 | 決算書・申告書 | 無料プラン・お試し |
|---|---|---|---|---|
| 会計ソフト・会計と申告が一体のソフト | ||||
| freee会計 | クラウド会計ソフト | アップロードした書類の AI による読み取りと自動仕訳。銀行・カードなどの明細の自動取得と仕訳への反映。自動仕訳ルール・過去の仕訳にもとづく AI の支援 | 決算書の作成。申告書は別製品「freee申告」の案内あり | 30日間の無料お試し(メールアドレスで登録・クレジットカード不要・一部機能に制限) |
| マネーフォワード クラウド会計 | クラウド会計ソフト | アップロードしたファイルからの AI-OCR による仕訳作成。AI による勘定科目の提案。2,300以上の金融機関などとの連携による明細の自動取得 | 貸借対照表・損益計算書などの決算書の作成。法人税申告書は公式サイトで要確認 | 1か月の無料トライアル(クレジットカード登録不要・一部機能に制限) |
| 弥生会計(Next・デスクトップ版) | 会計ソフト(クラウド・デスクトップ) | 自動入力・自動仕訳、金融機関との連携、OCR(AI による証憑の自動読み取り)。対象は製品・プランにより異なる | 貸借対照表・損益計算書などの決算書。消費税申告書・内訳書などは製品・プランにより異なる | 製品ごとの無料お試し(デスクトップ版は30日間) |
| ISZ™ 仕訳AI | クラウド会計・申告ソフト | 領収書・請求書・通帳などの AI による読み取りと仕訳の下書き。通帳の明細と記帳済みの仕訳の照合(記帳されていない取引だけを仕訳に) | 決算書・勘定科目内訳明細書(月次推移・前年比較、部門別の損益計算書)、中小法人の法人税・消費税の申告書と e-Tax 用データ(電子署名・送信は e-Tax ソフト)。取引先マスタ、請求書の発行と入金の消込 | 会計・申告の機能は無料(期限なし)。AIの機能には有効なAI枠が必要で、登録でAI枠100枚つき(1か月有効)・クレジットカード不要 |
| 証憑のデータ化・受領のサービス(今の会計ソフトと連携して使う) | ||||
| TOKIUM | 経費精算・請求書受領 | 受け取った請求書・撮影した領収書の、AI とオペレーターによるデータ化と仕訳データの作成。会計ソフト・ERP との連携 | —(仕訳データを会計ソフトへ連携) | 公式サイトで要確認 |
| invox受取請求書 | 請求書受領・データ化 | 紙・メール・PDF などの請求書の AI-OCR によるデータ化(オペレーターの確認付きも選択可)。仕訳データ・振込データの出力と会計ソフトとの連携 | —(仕訳データを会計ソフトへ連携) | 請求書の自動データ化10件までの無料お試し |
| STREAMED | 証憑データ化・記帳支援 | スキャンした領収書・通帳・クレジットカード明細などの、AI とオペレーターによる仕訳データの入力(翌営業日)。CSV・API による会計ソフトへの連携 | —(仕訳データを会計ソフトへ連携) | 最大100仕訳までの無料利用 |
2026年10月時点の各社公式サイトの記載に基づく(機能・料金は変わることがあります)。「公式サイトで要確認」は、今回確かめた公式ページに記載が見当たらなかった項目、「—」は会計ソフトと連携して使う前提のサービスです。導入前に各社の最新の情報をご確認ください。
この表は、候補を絞るための出発点です。最後は、自社(顧問先)の実際の証憑1か月分で試し、修正を含めた作業時間で比べるのが確実です。
目的別の選び方(おすすめ)
- 銀行・カードの明細の取り込みを中心に、帳簿を1つのソフトで完結したい — クラウド会計ソフトの AI 機能
- 入力作業だけを外に出したい、科目の判断は社内で行う — OCR・証憑データ化のサービス
- 従業員の立替や請求書の承認の流れを整えたい — 経費精算・請求書受領のシステム
- 社内に経理の人手がなく、仕訳まで任せたい — 記帳代行
- 顧問先の記帳から決算・申告まで、転記せずに進めたい — 証憑から決算・申告まで一体のツール
ISZ™ 仕訳AI は5番目の「証憑から決算・申告まで一体のツール」です。今の会計ソフトを使い続ける場合は、仕訳を会計ソフト向けの CSVで書き出して使うこともできます。
- 法人の決算・申告まで1つで進めたい税理士事務所・一人法人 — 証憑の読み取りから通帳照合、決算書・内訳書、法人税・消費税の申告書と e-Tax 用データまで、同じデータで続けて作れます
- 顧問先から証憑を集めたい — 顧問先はログインなしの専用リンクから、スマホで撮って送れます
- 二重計上を防ぎたい — 通帳の明細を、領収書などから作った記帳済みの仕訳と照合し、記帳されていない取引だけを仕訳にします。原本と仕訳を並べて確認できます
- まず無料で試したい — 会計・申告の機能は無料(期限なし)。AIの機能には有効なAI枠が必要で、登録でAI枠100枚つき(1か月有効)・クレジットカード不要
- 個人事業主の確定申告書まで作りたい — 記帳には使えますが、所得税の確定申告書・青色申告決算書は未対応です(今後の対応を予定・時期は未定)
- 銀行・カードの明細を API で毎日自動連携したい — 明細はファイルで取り込む方式です
- ソフトの中から直接 e-Tax に送信したい — 申告データ(.xtx)を書き出し、e-Tax ソフトで電子署名・送信する方式です
- 公益法人等・協同組合等・グループ通算の法人 — 申告の対象外です(詳しくは向いていない場合)
仕訳AIが判断できること・できないこと
どの仕訳AIを選んでも、AI に任せられることと、人が決める必要があることがあります。ここを分けておくと、導入後の「思ったより直す」が減ります。
| AI に任せやすい | 人が判断する |
|---|---|
| 日付・金額・取引先・登録番号の読み取り | 私用と事業用が混ざった支出の按分(家事按分) |
| 毎月同じ相手・同じ内容の取引の科目 | 10万円以上の物品を資産にするか、費用にするか |
| 税率(10%・8%軽減)と、登録番号の有無による税区分の候補 | 交際費と会議費の境目など、税法の解釈が分かれるもの |
| 合計と内訳が合うかの検算、同じ証憑の重複の候補 | 前払・未払など、どの期間の費用にするか(期ズレ) |
| 通帳の入出金と、記帳済みの仕訳との突き合わせ | 証憑だけでは用途が分からない支出の中身 |
特に注意したいのが二重計上です。領収書から作った仕訳と、通帳やカード明細から作った仕訳が両方残ると、同じ支払が2回計上されます。証憑と通帳を照合してから、照合できなかった取引だけ仕訳にする仕組みがあるかを確かめてください。
インボイス制度の仕入税額控除には、登録番号など記載事項のそろった請求書等の保存が必要です(国税庁 No.6625・No.6496)。AI が読み取った登録番号も、原本と見比べて確定します。
仕訳AIの選び方 — 比較するときの9つのポイント
1. 何を読み取れるか
紙の領収書・レシートの写真、PDF の請求書、複数ページの書類、通帳のコピー、ネットバンキングの CSV・Excel など、普段扱う証憑がそのまま入るかを確かめます。長いレシートを分けて撮ったときに1枚の書類として扱えるか、ZIP でまとめて入れられるかも、作業量に効きます。
2. 勘定科目・税区分・インボイスの扱い
科目だけでなく、税区分(10%・8%軽減・対象外)、登録番号の有無、経過措置(80%→70%)まで候補を出すか。顧問先ごと・会社ごとの記帳ルール(「この取引先はこの科目」)を登録でき、それが優先されるかも大切です。
3. 確認画面 — 原本と並べて見られるか
AI の下書きは必ず人が確認します。仕訳と原本を左右に並べて見られるか、要確認の理由が書かれているか、要確認だけに絞り込めるかで、確認の時間が大きく変わります。
4. 通帳との照合と二重計上の防止
通帳・入出金明細を取り込んだとき、記帳済みの仕訳と自動で突き合わせ、照合できなかった取引だけを仕訳にするか。振込手数料の差し引きや外貨建てで金額が合わない取引をどう扱うかも確認します。
5. 会計ソフトとのつなぎ方
今の会計ソフトを使い続けるなら、そのソフトのインポート形式で書き出せるか。逆に、これまでの仕訳を取り込んで続きから使えるかも確かめます。CSV に対応していても、税区分や複合仕訳の書き方が合わないと、取り込み後の手直しが発生します。
6. 決算・申告までの範囲
仕訳の作成までか、試算表・決算書・勘定科目内訳明細書・法人税や消費税の申告書まで続くか。申告書を作れる場合も、対象の法人(資本金・法人の種類)と、対応していない様式を事前に確認します。
7. 料金体系と無料の範囲
月額か年額か、AI の読み取り枚数で数えるのか、顧問先数や利用者数で増えるのか。「無料」と書かれていても、期間限定のお試しなのか、ずっと使える機能なのか、枚数の上限があるのかを分けて確かめます(無料で使える仕訳AIは?)。
8. データの保存とやめるとき
原本の保存、日付・金額・取引先での検索、訂正・削除の履歴(電子帳簿保存法)に対応しているか。契約が終わったり AI 枠がなくなったりしたとき、帳簿や原本をどう扱えるか、まとめて書き出せるかも大事な比較点です。
9. セキュリティとデータの取り扱い
証憑には取引先や従業員の情報が含まれます。通信の暗号化、ログインの管理、利用者ごとの権限、送ったデータが AI の学習に使われるかどうかを、利用規約・プライバシーポリシーで確かめます。税理士には守秘義務があるため(税理士法第38条)、顧問先のデータを預けるツールでは特に大切です。
税理士事務所で仕訳を自動化するなら
税理士事務所の記帳代行では、1社の入力を速くするだけでは足りません。顧問先が増えても回る「流れ」を作れるかが、ツール選びの中心になります。
| 確かめること | なぜ大事か |
|---|---|
| 顧問先ごとに会社を分け、記帳ルールを登録できる | 同じ「タクシー代」でも顧問先によって科目や補助科目が違う |
| 顧問先からの証憑の回収(アプリ不要の提出リンクなど) | 紙の束を月末にまとめて受け取ると、入力も確認も月末に集中する |
| 投入時の申し送り(「今月の出張は〇〇案件」など)を AI に渡せる | 担当者の知っている事情を、読み取りの時点で反映できる |
| 要確認と、顧問先への照会 | 分からない支出だけを顧問先に聞き、回答を仕訳に戻せると往復が減る |
| 原本対照の確認画面 | 確認と修正を1画面で終えられる |
| 通帳照合で二重計上を防ぐ | 証憑と通帳の両方から仕訳を作る運用で起きやすい誤り |
| 締め(ロック) | 確認済みの月を誤って変えないようにする |
| 決算・申告まで同じデータで続く | 会計ソフトへの取り込みや転記の手間と、転記の誤りを減らせる |
導入は顧問先1社・1か月分から始めるのがおすすめです。前月の手入力の時間を測っておき、記帳ルールを登録して、最初の月は下書きを全件確認します。顧問先によって回収の方法を分けると、運用が安定します。スマホで撮れる顧問先には提出用のリンクを渡し、紙をまとめて持ってくる顧問先は事務所でスキャンして ZIP などでまとめて入れます。確認は「AI の下書き → 担当者の一次確認 → 税理士の最終確認」と役割を分けると、税理士が見るのは要確認と重要な取引に絞れます。証憑の回収から突合までの工程ごとのコツは「記帳代行の自動化」で解説しています。
税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士の業務です(税理士法第2条)。仕訳AIは記帳の入力を支える道具で、判断と確定は税理士が行います。
中小企業(自社で経理)が選ぶなら
- 銀行・カードの明細を毎日自動で取り込みたい — 口座やカードと自動連携できるクラウド会計ソフトの AI 機能が便利です
- 領収書・請求書の入力を減らしたい — 証憑の読み取りと、要確認の振り分け、原本との照合がしやすいものを選びます
- 決算・申告まで自社で進めたい — 決算書と申告書まで同じデータで作れるかと、対象の法人・様式の範囲を確かめます。最終的な確認は税理士に依頼するのが安心です
一人法人と個人事業主の違い
「一人で事業をしている」場合でも、会社を作っているかどうかで、帳簿のあとに作る申告書がまったく違います。
| 一人法人(一人社長の株式会社・合同会社) | 個人事業主 | |
|---|---|---|
| 登記 | あり(法人の設立登記) | なし(税務署に開業届を出す) |
| 申告する税金 | 法人税・地方法人税・消費税・法人の地方税 | 所得税(青色申告なら貸借対照表・損益計算書を添付)・消費税など |
| 決算月 | 定款で事業年度を定める(3月決算・9月決算など12月以外も選べる) | 12月(1月1日〜12月31日の1年分) |
| 申告期限 | 原則、事業年度の終了の日の翌日から2か月以内 | 原則、翌年2月16日〜3月15日 |
見分け方は「登記があるか」「法人税と所得税のどちらを申告するか」「決算月が12月に決まっているか」の3つです。従業員がいなくても、会社を設立していれば法人です。
ISZ™ 仕訳AI は、一人法人なら記帳から決算書・法人税申告書まで対応します(対象の範囲は向いていない場合を参照)。個人事業主の記帳には使えますが、所得税の確定申告書・青色申告決算書の作成には対応していません(法人の決算・申告が中心)。個人事業主向けの確定申告書・青色申告決算書の作成は、今後の対応を予定しています(時期は未定)。
無料で使える仕訳AIは?
「無料」の中身は製品によって違います。主に次の4つの型があります。
- 期間限定のお試し — 一定期間だけ有料の機能を試せる。期間が過ぎると使えなくなる
- 無料プラン — 機能や件数を絞った状態で、続けて使える
- AI の枚数の無料枠 — 読み取りの枚数に上限があり、超えると有料
- AI 以外は無料 — 帳簿や決算などの機能は無料で、AI の利用分だけ料金がかかる
比べるときは「無料で、どこまで業務を進められるか」を見ます。読み取りだけ無料でも、出力や決算が有料なら、実際の業務は無料では回りません。
ISZ™ 仕訳AI は、会計・申告の機能は無料(期限なし)。AIの機能には有効なAI枠が必要で、登録でAI枠100枚つき(1か月有効)・クレジットカード不要です。料金がかかるのは、AI による証憑の読み取り・自動仕訳・照合に使う AI 枠(AI仕訳処理件数)だけです。AI 枠がなくなっても、帳簿・決算書・申告書の機能は無料で使えますが、AI の機能には有効な AI 枠が必要です。また、有効な AI 枠がない間は、登録・編集できる企業は1社までです(ほかの企業は閲覧・出力だけできます。AI 枠をご用意いただくと、すぐに編集できる状態に戻ります)。有料の場合の料金はトップページの料金表をご覧ください。
ISZ™ 仕訳AI での流れ — 証憑から申告まで
実際の画面で、証憑から申告までの流れを紹介します(画面は架空の会社「株式会社チュートリアル企画」のデータです)。
1. 証憑を集める
事務所の画面に領収書・請求書の写真や PDF を入れるか、顧問先に提出用のリンク・QR コードを渡します。顧問先はログインもアプリも不要で、スマホで撮って送るだけです。長いレシートは「続きを撮る」で1つの書類にまとめられます。通帳・入出金明細は PDF・CSV・Excel・全銀協形式で取り込めます。
2. AI が仕訳の下書きを作る
顧問先ごとの記帳ルールと、投入時の申し送りを優先して、勘定科目・税区分・摘要を付けます。登録番号の読み取り、軽減税率・経過措置の税区分にも対応し、判断に迷うものは理由を付けて要確認にします。
3. 原本と並べて確認する

4. 通帳と照合する

5. 締めて、決算書を作る

6. 申告書と e-Tax 用データを作る

このほか、現金出納帳の取込、給与計算・年末調整・法定調書、固定資産台帳、決算前の税務チェックも同じデータで行えます。今の会計ソフトを使い続ける場合は、仕訳を弥生会計・マネーフォワード・freee・JDL・TKC・PCA・勘定奉行など16の会計ソフトの取込形式(CSV 等)で書き出せます(JDL を使い続ける場合の運用はJDL で AI 仕訳を使うときのよくある質問)。これまでの仕訳は、弥生会計・freee・マネーフォワード・税理士いらずの仕訳データから取り込めます。
ISZ™ 仕訳AI を無料で試す(会計・申告の機能は無料(期限なし)。AIの機能には有効なAI枠が必要で、登録でAI枠100枚つき(1か月有効)・クレジットカード不要)。操作の流れは使い方動画でも確認できます。
ISZ™ 仕訳AI が向いていない場合
選ぶときに大事なのは、合わない場面を先に知っておくことです。次の場合は、ほかの方法と組み合わせるか、別のツールを検討してください。
- 個人事業主の確定申告書まで作りたい — 記帳には使えますが、所得税の確定申告書・青色申告決算書の作成には対応していません(今後の対応を予定・時期は未定)
- 銀行・カードの明細を API で毎日自動連携したい — 明細はファイル(PDF・CSV・Excel・全銀協形式など)で取り込む方式です
- 公益法人等・協同組合等・グループ通算の法人 — 申告の対象外です。資本金1億円超の法人の計算は社内の検証のみで、税理士の確認が前提です
- 中間申告書(仮決算)・法人税の修正申告書 — 作成に対応していません(中間申告は要否と金額の表示まで。消費税の修正申告は対応)
- ソフトの中から直接 e-Tax に送信したい — 申告書は e-Tax 用データ(.xtx)として書き出し、e-Tax ソフトで電子署名・送信します
- 地方税の電子申告データ(eLTAX)の一部 — 確定申告・予定申告の申告データ(XML)は提出先ごとに書き出せますが、外形標準課税の別表(別表五の二など)・仮決算による中間申告は対応していません(修正申告は、税額が増える自治体の分だけ作れます。外形標準課税の別表は入力用の一覧を見て PCdesk に入力します)。送信は PCdesk で行います
- JIIMA 認証のあるソフトを条件にしている — 電子帳簿保存法の検索・訂正削除の履歴には対応していますが、JIIMA 認証は受けていません。事務処理規程の範本もありません
対応していない計算に当たると、画面の「確認事項」に「未対応・税理士が別途計算」と明示し、計算から抜け落ちたままにはなりません。
導入前のチェックリスト
- 普段の証憑(写真・PDF・通帳・CSV)がそのまま入るか
- 勘定科目だけでなく、税区分と登録番号まで候補が出るか
- 会社ごと・顧問先ごとの記帳ルールを登録でき、優先されるか
- 仕訳と原本を並べて確認でき、要確認だけに絞れるか
- 通帳と照合し、照合できない取引だけを仕訳にするか(二重計上の防止)
- 今の会計ソフトのインポート形式で書き出せるか、これまでの仕訳を取り込めるか
- 決算書・申告書まで続くか、対象の法人と対応外の様式は何か
- 料金体系(何で数えるか)と、無料の範囲・期限はどこまでか
- 通信・権限の管理と、データが AI の学習に使われるかを確かめたか
- 原本の保存・検索・訂正削除の履歴、やめるときの書き出しはどうなるか
- 実際の証憑1か月分で試し、修正を含めた時間を導入前と比べたか
この記事の計算ができる無料ツール
ISZ™ 仕訳AI では
ISZ™ 仕訳AI は、税理士事務所・中小法人のための AI 自動仕訳・記帳自動化サービスです。証憑の読み取りから、通帳照合、決算書、法人税・消費税の申告書と e-Tax 用データまで、同じデータで続けて作れます。
- 顧問先はアプリ不要。提出用リンク・QR からスマホで撮って送るだけ
- 顧問先ごとの記帳ルールと投入時の申し送りを AI が優先して反映。判断に迷うものは理由付きで要確認に
- 仕訳と原本を並べて確認。通帳と照合し、照合できない取引だけを仕訳にして二重計上を防止
- 弥生会計・マネーフォワード・freee・JDL・TKC・PCA・勘定奉行など16の会計ソフトの取込形式(CSV 等)で書き出し
- 会計・申告の機能は無料(期限なし)。AIの機能には有効なAI枠が必要で、登録でAI枠100枚つき(1か月有効)・クレジットカード不要
よくある質問
税理士事務所におすすめの仕訳AIの条件は?
顧問先ごとにデータと記帳ルールを分けて管理できること、顧問先から証憑を集めやすいこと、仕訳と原本を並べて確認でき要確認だけを見られること、通帳と照合して二重計上を防げること、締めた期間をロックできること、そして決算書・申告書まで続くか(または今の会計ソフトにきれいに渡せるか)です。料金が顧問先の数・枚数のどちらで増えるかも確かめましょう。
仕訳AIと、会計ソフトの自動仕訳は何が違いますか?
会計ソフトの自動仕訳の多くは、銀行・カードの明細データを、登録したルールや学習で振り分ける仕組みです。仕訳AIは、領収書や請求書などの証憑そのものを読み取り、取引先・品目・過去の仕訳から科目と税区分を推定します。明細で入出金を押さえ、証憑で内容とインボイスの記載を確かめる、という組み合わせが一般的です。
AI仕訳を比較するとき、いちばん大事なポイントは何ですか?
読み取り精度だけでなく、確認と修正にかかる時間まで含めて比べることです。原本と並べて確認できるか、要確認の理由が分かるか、通帳との照合で二重計上を防げるかで、実際の作業時間は大きく変わります。実際の証憑1か月分で試すのが確実です。
AIが作った仕訳は、そのまま使えますか?
AI が作るのは仕訳の下書きです。税区分・按分・資産計上の判定などは、税理士・経理担当者が原本を見て確定します。要確認とされた仕訳を中心に確認し、確定した仕訳で決算・申告に進みます。
税理士事務所で仕訳を自動化すると、どこが楽になりますか?
手入力と、よくある取引の一次判断、通帳との突き合わせが主に減ります。顧問先がスマホで証憑を送れる仕組みや、顧問先ごとの記帳ルール、要確認だけを見る確認の流れを組み合わせると、月末に作業が集中しにくくなります。
一人法人と個人事業主の違いは何ですか?
会社を設立して登記していれば、一人社長で従業員がいなくても法人です。法人は法人税・消費税・地方税を申告し、決算月は定款で決めます。個人事業主は登記がなく、所得税の確定申告をし、1月1日から12月31日までの1年分で計算します。ISZ™ 仕訳AI は一人法人なら記帳から決算書・法人税申告書まで対応します。個人事業主は記帳に使えますが、所得税の確定申告書・青色申告決算書の作成には対応していません。個人事業主向けの確定申告書・青色申告決算書の作成は、今後の対応を予定しています(時期は未定)。
無料で使える仕訳AIはありますか?
期間限定のお試し、無料プラン、AI の枚数の無料枠、AI 以外の機能が無料の型などがあります。ISZ™ 仕訳AI は、会計・申告の機能は無料(期限なし)。AIの機能には有効なAI枠が必要で、登録でAI枠100枚つき(1か月有効)・クレジットカード不要です。料金がかかるのは AI による証憑の読み取り・自動仕訳・照合の枚数だけです。
今の会計ソフトを使い続けたまま、仕訳AIだけ使えますか?
使えます。ISZ™ 仕訳AI では、確認済みの仕訳を弥生会計・マネーフォワード・freee・JDL・TKC・PCA・勘定奉行など16の会計ソフトの取込形式(CSV 等)で書き出せます。また、これまでの仕訳を弥生会計・freee・マネーフォワード・税理士いらずの仕訳データから取り込むこともできます。
仕訳AIだけで法人税の申告まで終わりますか?
製品によって異なります。仕訳の作成までのものもあれば、決算書や申告書まで作れるものもあります。ISZ™ 仕訳AI は中小法人の法人税・消費税の申告書と e-Tax 用データ(.xtx)まで作れますが、電子署名と送信は e-Tax ソフトで行い、内容の最終確認は税理士(または会社)が行います。
出典
- freee会計 中小企業向けの機能(公式)
- freee会計(公式・30日間無料お試し)
- freee申告(公式・法人の申告書作成)
- マネーフォワード クラウド会計 機能(公式)
- マネーフォワード クラウド会計(公式・1か月無料トライアル)
- 弥生会計(公式・製品と機能一覧)
- TOKIUM(公式)
- invox受取請求書(公式)
- STREAMED(公式)
- 国税庁 No.6625 適格請求書等の記載事項
- 国税庁 No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存
- 国税庁 電子帳簿保存法一問一答(Q&A)
- 国税庁 C1-1 法人税、地方法人税及び防衛特別法人税の申告(提出時期: 事業年度終了の日の翌日から二月以内)
- 国税庁 No.5100 新設法人の届出書類(設立の日(設立登記の日)以後2か月以内の法人設立届出書)
- 法人税法 第13条(事業年度の意義: 定款等に定める会計期間)(e-Gov 法令検索)
- 国税庁 No.2090 新たに事業を始めたときの届出など(個人事業の開業・廃業等届出書)
- 国税庁 No.2070 青色申告制度(貸借対照表・損益計算書の添付、1月1日から12月31日までの所得)
- 国税庁 No.2020 確定申告(翌年2月16日から3月15日まで)
- 税理士法(e-Gov 法令検索)第2条・第38条
更新履歴
- 2026/10/28: 公開
- 2026/10/28: 主なサービスの機能(各社公式サイトの記載)の表、「ISZ™ 仕訳AI はこんな方におすすめ」、FAQ「税理士事務所におすすめの仕訳AIの条件は?」を追加
- 2026/11/01: ISZ™ 仕訳AI の機能の説明を更新(地方税の eLTAX 用データ(XML)の出力に対応)
- 2026/11/01: 地方税の修正申告の記載を修正し、ISZ™ 仕訳AI の機能(月次推移・部門別・取引先・請求書)を表に追記
- 2026/11/01: 書き出しできる会計ソフトの記載を更新(16ソフト)
- 2026/11/02: 関連記事へのリンクを追加
- 2026/11/05: 有効な AI 枠がない間は、登録・編集できる企業が1社になる(ほかの企業は閲覧・出力のみ)ことを追記
この記事は公表された法令・通達・国税庁などの資料にもとづく一般的な解説で、個別の税務相談に代わるものではありません。制度・料率は改定されることがあります。実際の申告・納付・給与計算では最新の資料をご確認のうえ、専門家にご相談ください。